「そろそろ自宅での介護に限界を感じている」
「親が退院を迫られているけど、家で看るのは無理…」
そう感じて老人ホームを探し始めたものの、種類の多さや費用の複雑さに圧倒され、途方に暮れていませんか？
何より、「親を施設に入れるなんて、冷たい家族だと思われないか」という罪悪感が、あなたの足を止めているかもしれません。
最初に断言させてください。
プロの手を借りて、安全な環境で暮らしてもらうことは、決して「親不孝」ではありません。
むしろ、家族が共倒れするのを防ぎ、笑顔で会える時間を守るための「前向きな親孝行」です。
この記事では、数ある施設の中から「親御さんにぴったりの第二の我が家」を見つけるための、具体的な手順と選び方のコツを解説します。
1. 失敗する人がやっている「NGな探し方」
まず、絶対にやってはいけない探し方を知っておきましょう。
NG例①：いきなり近所の施設に見学に行く
「とりあえず近所のホームを見てみよう」とアポ無しで行くのは危険です。
空室があるとは限りませんし、そもそも「要介護度が合わない（自立向け、認知症NGなど）」場合もあります。無駄足になるだけでなく、断られて傷つくことになりかねません。
NG例②：料金「だけ」で決める
「安いから」という理由だけで選ぶと、スタッフの数が少なかったり、レクリエーションがなかったりと、サービスの質に不満が出ることがあります。
逆に「高いから安心」とも限りません。大切なのは「コスパ（費用対効果）」です。
2. 後悔しないための「3つの鉄則」
良い施設に巡り合うために、必ず守ってほしい手順があります。
鉄則①：まずは「資料請求」で比較する
いきなり見学に行かず、まずはカタログ（パンフレット）を取り寄せることから始めましょう。
カタログには、ネットには載っていない「食事の写真」や「詳しい料金表」「1日のスケジュール」などが載っています。
複数の施設のカタログを並べて、家族で「あそこは部屋が広そうだね」「ここは食事が美味しそう」と話し合う時間が、心の準備にもなります。
鉄則②：必ず「3社以上」比較する
1社だけ見て決めてしまうのはギャンブルです。
「特養」「有料老人ホーム」「サ高住」など、種類によって雰囲気は全く違います。最低でも3つ以上の施設を比較することで、「ここが一番良かった」と納得して決めることができます。
鉄則③：見学時は「入居者の表情」を見る
資料で候補を絞ったら、いよいよ見学です。
建物が綺麗かどうかも大切ですが、一番見てほしいのは「すでに入居している方々の表情」です。
穏やかに過ごされているか？ スタッフと笑顔で話しているか？
そこに、親御さんの未来の姿があります。
3. 効率よく探すなら「老人ホーム検索サイト」を活用しよう
「でも、条件に合う施設を自分で一つ一つ探して、電話して資料を取り寄せるのは大変…」
そう思いますよね。
そこでおすすめなのが、不動産サイトのように条件で絞り込んで一括で探せる「老人ホーム検索サイト」を活用することです。
検索サイトを使うメリット
- 条件で絞り込める: 「認知症対応」「予算〇万円以内」「個室あり」などで一発検索できます。
- 空室状況がわかる: 電話する前に空きがあるかどうかの目安がつきます。
- まとめて資料請求できる: 気になる施設のカタログを、一度の入力でまとめて自宅に届けてもらえます（無料）。
まずは大手の検索サイトなどを活用して、自宅周辺にどんな施設があるのか、相場はどれくらいなのかを知ることから始めてみましょう。
まとめ：まずはカタログを眺めることから
「施設に入れる＝縁を切る」ではありません。
プロの介護を受けることで、親御さんの体調が安定し、家族も余裕を持って面会に行けるようになります。
まずは、お茶でも飲みながら、取り寄せたパンフレットを家族みんなで眺めてみてください。
「こんな設備の整ったところなら、楽しそうだね」
そんな会話が、新しい生活への第一歩になります。
今日資料請求をしたからといって、すぐに入居する必要はありません。
まずは「どんな選択肢があるのかを知る」という安心感を手に入れてください。