ケアマネが書く「謎の図形」の正体。介護の味方を見つける地図「ジェノグラム」とは?

親御さんの介護が始まって、ケアマネジャーさんから「ケアプラン(計画書)」を受け取った時、書類の隅っこに不思議な図が描いてあるのを見たことはありませんか?

四角(□)や丸(〇)が線で結ばれていて、まるで家系図のようなもの。
「これ、何の意味があるの?」
「うちの家庭の事情、そんなに詳しく分析されているの?」

と、少し不安に思った方もいるかもしれません。

この図は、専門用語で「ジェノグラム(家族関係図)」と呼ばれています。
実はこれ、単なる家系図ではなく、親御さんを支えるための「チームの陣形図」とも言える、非常に重要なツールなのです。

今回は、プロが使うこの「魔法の地図」の見方と、私たちがそれを知っておくメリットについてお話しします。

目次

ひと目でわかる「誰がキーパーソンか」

ジェノグラムは、文章で書くと長くなってしまう複雑な家族関係を、記号を使って一目でわかるようにしたものです。

  • □(四角): 男性
  • 〇(丸): 女性
  • 二重の枠: ご本人(利用者)
  • 線で結ぶ: 夫婦や親子の関係
  • 点線で囲む: 同居している家族

これを見るだけで、ケアマネジャーやヘルパーなどの専門職は、瞬時に以下のことを把握します。

  1. 「誰と一緒に住んでいるのか?」(老老介護なのか、独居なのか)
  2. 「頼れる家族(キーパーソン)は誰か?」(息子がいるのか、娘がいるのか)
  3. 「家族の支援力はどれくらいか?」(近くに親族はいるか)

例えば、今回の事例のDさんのように「難病で介助が必要」な場合、ジェノグラムを見れば「同居家族の負担が大きいな」「息子さんがいるなら力仕事を手伝ってもらえるかな」といった予測を立てることができるのです。

『家族構成や人間関係まで、なぜそんなに根掘り葉掘り聞くの?』と不安に思うかもしれません。でも、その『しつこい質問』には、親御さんだけのオーダーメイドなケアを作るための深い理由があるのです。

複雑な家庭事情も、図にすればスッキリ

現代の家族の形は複雑です。
「前の奥さんとの間に子供がいる」「息子とは絶縁状態」「娘は海外に住んでいる」など、口で説明するのが難しい事情もあるでしょう。

そんな時こそジェノグラムの出番です。
複雑な人間関係も、図式化することで客観的に整理できます。
「この人には連絡してはいけない」「緊急時はこの人に電話する」といったリスク管理の情報を、チーム全体で共有ミスなく伝えるための「共通言語」として機能するのです。

ジェノグラムは、医師やヘルパーなど多くの専門職が情報を共有するための『作戦地図』でもあります。一人で抱え込まず、この地図を使って『チーム』で親御さんを支える仕組みについて知っておきませんか?

「わが家のジェノグラム」を書いてみよう

このツール、実は私たち家族にとっても便利です。
「エンディングノート」「緊急連絡先リスト」を作る際に、簡単なジェノグラムを書いて挟んでおいてみてはいかがでしょうか。

「いざという時、誰に連絡すればいいか」
「相続に関係する親族は誰か」

頭の中だけで考えていると混乱しがちなことも、紙に書いて線で結ぶだけで、「あ、意外と頼れる親戚が近くにいたわ」と気づくきっかけになるかもしれません。

まとめ

ケアプランにある「〇と□の図」は、親御さんを取り巻く「愛と支援のネットワーク」を表しています。

「うちは複雑だから…」と隠さずに、ケアマネジャーと一緒に正しい地図を描いてみてください。
正確な地図があれば、介護という長い旅路も、迷わずに進んでいけるはずです。

ジェノグラムを書くケアマネジャーは、実は『何でも屋さん』ではありません。計画を作り、チームを調整する彼らの『本当の仕事内容』を知ると、もっと上手に頼れるようになります。

「〇は女性、□は男性」。この記号、読めますか?
ジェノグラムの読み書きは、利用者の家族背景を瞬時に把握するために欠かせない、介護職の必須スキルです。
「パズルのようで面白そう!」と思ったあなた。実際の試験問題にある図を見て、家族構成を読み解くクイズに挑戦してみませんか?
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