高齢者のお腹の張り・ガス溜まりを解消する5つの方法|病気の見分け方と即効ケア

「お腹がパンパンに張って苦しい」「ガスが溜まって食欲が出ない」
高齢になると、多くの方がこうしたお腹の不快感に悩まされます。しかし、単なる「加齢のせい」と放置するのは危険です。そこには、重大な病気が隠れているサインや、良かれと思って続けていた食習慣の罠があるからです。

この記事では、高齢者特有のガス溜まりの原因を解き明かし、今日から自宅でできる「5つの解消法」を具体的に解説します。この記事を読めば、不快な張りを和らげ、安心して毎日を過ごすための具体的なステップがわかります。

目次

【重要】まずは確認!すぐに病院へ行くべき「危険なサイン」

解消法を試す前に、まずは以下の症状がないか確認してください。これらは単なるガス溜まりではなく、腸閉塞(イレウス)や大腸がんなどの緊急を要する病気の可能性があります。

  • 激しい腹痛がある(痛みに波がある場合も含む)
  • 吐き気や嘔吐(おうと)を伴う
  • 便だけでなく、おならも全く出ない
  • 便に血が混じる、または便が急に細くなった
  • 短期間で体重が大きく減少した

これらに該当する場合は、すぐに消化器内科を受診してください。上記に当てはまらない「慢性的な張り」については、以下のケアが有効です。

お腹の張りに加えて、下痢や腹痛が続いている場合は要注意です。消化器の不調が招く『栄養障害』というリスクについて、こちらの記事で詳しく解説しています。

なぜ高齢者はお腹に「ガス」が溜まりやすいのか?

主な原因は、加齢に伴う身体の変化にあります。

  • 腸の「ぜん動運動」の低下:便やガスを押し出す力が弱まり、腸内に停滞しやすくなります。
  • 空気の飲み込み(呑気症):噛む力が弱まると、食事の際により多くの空気を一緒に飲み込んでしまいます。
  • 腸内細菌の変化:善玉菌が減り、ガスを発生させる悪玉菌が増えやすい環境になります。

自宅でできる「ガス抜き」5つの解消法

① 寝たままできる「ガス抜きのポーズ」

ベッドの上で「ガス抜きのポーズ」を行う高齢女性のイラスト。両膝を抱えてお腹のガス溜まりを解消する方法。
寝たままできる「ガス抜きのポーズ」。両膝を抱え、ゆっくり息を吐きながらお腹を圧迫します。

物理的に腸を刺激し、ガスの排出を助けます。

  1. 仰向けに寝て、両膝をゆっくり両手で抱えます。
  2. 息を吐きながら、太ももをお腹に優しく押し当てます。
  3. そのまま5回深呼吸し、ゆっくり足を戻します。
    これを3回繰り返すだけで、お腹の圧迫感が和らぎます。

② 腸を動かす「の」の字マッサージ

高齢者のお腹のガス張りを和らげる「の」の字マッサージの方法。おへそ周りを時計回りに優しくさするイラスト。
腸の動きを助ける「の」の字マッサージ。お風呂上がりなど体が温まっている時に、おへそを中心に時計回りに優しくさすりましょう。

おへそを中心に、時計回りに「の」の字を書くように手のひらでさすります。

  • ポイント:お風呂上がりや就寝前など、体が温まっている時に3分間行いましょう。無理に押さず、優しくなでるだけで腸の動きは活発になります。

③ 「高FODMAP食」を控えてみる

「体に良い」とされる食材が、逆にお腹を張らせている場合があります。

  • 注意すべき食材:玉ねぎ、にんにく、豆類、リンゴ、牛乳、小麦製品
    これらは腸内で発酵しやすく、大量のガスを生む原因(高FODMAP食)となります。お腹の張りが続くときは、これらの摂取を一時的に控えて様子を見ましょう。

④ 市販薬を賢く活用する

生活習慣の改善には時間がかかります。辛い時は薬剤師に相談し、以下の成分を含む薬を選びましょう。

  • 消泡剤(ジメチコンなど):腸内のガスの泡をつぶし、排出しやすくします。
  • 整腸剤(ビフィズス菌・納豆菌):ガスの発生源となる悪玉菌を抑えます。

※刺激の強い下剤は高齢者の体に負担がかかるため、自己判断での多用は避けましょう。

⑤ 食事の「一口」を小さく、ゆっくり

空気を飲み込まないための最もシンプルな対策です。一口の量を減らし、口を閉じてよく噛むことで、飲み込む空気の量を劇的に減らすことができます。

ガスが溜まる一番の原因は『便秘』であることも多いです。マッサージでお腹を動かした後は、スルッと出しやすくする『排泄の姿勢』もあわせて実践してみてください。

ガスが溜まるのは、腸内環境が乱れて消化吸収がうまくいっていないサインかもしれません。腸をいたわり、栄養をしっかり吸収するための食事の工夫についてはこちらをご覧ください。

介護するご家族ができるサポート

ご本人がおならやゲップを気にして、悩みを抱え込んでいるケースも少なくありません。

  • 声かけ:お腹の張りは「生理現象」であることを伝え、恥ずかしさを取り除いてあげましょう。
  • 水分補給:こまめな水分摂取は便を柔らかくし、ガスの停滞を防ぎます。

まとめ:心地よいお腹で、健やかな毎日を

高齢者のお腹の張りは、適切な見極めと日々の小さな工夫で改善できます。まずは「受診が必要なサイン」がないかを確認し、次に「ガス抜きのポーズ」や「食事の改善」を一つずつ試してみてください。

お腹の不快感がなくなれば、食事や外出がもっと楽しくなります。少しでも不安がある場合は、迷わず専門医に相談し、スッキリとした毎日を取り戻しましょう。

「腹部膨満感=お腹が張る感覚」。この言葉、正しく理解していますか?
ただの「お腹の張り」も、介護の現場では「腹部膨満感」という専門用語で観察・記録されます。この用語の意味を正確に知っておくことは、高齢者の体調変化を見逃さないための第一歩です。
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