デイサービスの時間は「送迎込み」じゃない?意外と知らないルールとお泊まり活用法

親御さんがデイサービス(通所介護)を利用し始めると、スケジュール表を見てふと疑問に思うことはありませんか?

「朝9時にお迎えが来るのに、サービス開始が9時半になっているのはなぜ?」
「お友達は10時から来ているみたいだけど、時間はみんな一緒じゃないの?」

また、急な用事が入った時に「今日だけそのまま泊めてもらえないかしら」と悩むこともあるかもしれません。

デイサービスは、集団で過ごす場所でありながら、実は個々の生活に合わせて柔軟に使える仕組みが整っています。
今回は、意外と知られていない「時間のルール」や、施設の外に出る活動、そして「お泊まり」について、ご家族が知っておくと役立つポイントをお話しします。

目次

1. 「送迎車に乗っている時間」はサービスに含まれません

まず最初に、多くの方が勘違いしやすい「時間」のルールについてです。

デイサービスの利用時間は「5時間以上6時間未満」や「7時間以上8時間未満」といった区分で決まっていますが、この時間に「行き帰りの送迎時間」は含まれません。

例えば、「7時間の利用」という契約の場合、それは「施設に到着してから、帰りの送迎車に乗る準備をするまでの時間」を指します。
渋滞に巻き込まれて送迎車に長く乗っていたからといって、その分サービスを受けたことにはならないのです。

もし「長時間預かってもらいたい」と考えている場合は、送迎時間を含まない「施設での滞在時間」がどれくらいなのかを、ケアマネジャーや施設としっかり確認しておくことが大切です。

2. 朝が苦手でも大丈夫?開始時間は相談できます

「うちは朝が弱くて、9時の迎えだと準備が間に合わない……」
そんな悩みをお持ちの方もいるでしょう。

学校の時間割のように、デイサービスは「全員一斉にスタート」しなければならないと思っていませんか?
実は、そんなルールはありません。

同じサービス時間(例:5時間コース)の人であっても、

  • Aさんは「9時スタート」
  • Bさんは「10時スタート」

というように、開始時間をずらすことは可能です。
もちろん送迎ルートの都合もあるので全ての希望が通るわけではありませんが、「もう少し遅い時間なら通えるのに」と思っている場合は、一度相談してみる価値があります。

3. 「お買い物」や「お花見」も立派なリハビリ

デイサービスはずっと建物の中にいなければならない、という決まりもありません。

  • 近所のスーパーへ買い物に行く
  • 公園へお花見に行く

こうした屋外での活動も、あらかじめ計画書(通所介護計画)に位置付けられていれば、正式なサービスとして認められます。
「ただの遊び」ではなく、「社会参加」や「歩行訓練」という立派なリハビリだからです。

「ずっと室内にいると気が滅入る」という活動的な親御さんの場合、こうした屋外活動を取り入れている事業所を探してみるのも一つの手です。

4. いざという時の「お泊まりデイ」

最後に、家族にとって心強い「お泊まり」についてです。
通常のデイサービスは日中のサービスですが、施設によっては、そのまま夜間も宿泊できる「お泊まりデイサービス(宿泊サービス)」を行っているところがあります。

これは介護保険外のサービス(自費)になりますが、行政にきちんと届け出を行い、事故防止や防火管理などの基準を満たしている事業所であれば安心して利用できます。

「急な出張が入った」
「冠婚葬祭で家を空ける」
「介護者が体調を崩した」

そんな緊急時に、普段通い慣れているデイサービスにそのまま泊まれるのは、親御さんにとっても精神的な負担が少なくて済みます。

まとめ:ケアプランは「みんな」で作っている

デイサービスでの過ごし方や目標を決める「通所介護計画書」。
これは管理者が一人で作っているのではなく、生活相談員、看護師、機能訓練指導員、介護職員など、関わるスタッフ全員がチームで知恵を出し合って作っています。

「もっとこうしてほしい」「こんなことはできないか?」
そんな要望があれば、遠慮なく伝えてみてください。時間の調整や活動内容など、プロのチームが親御さんの生活に合わせた柔軟なプランを考えてくれるはずです。

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