問45
介護医療院について適切なものはどれか。3つ選べ。
- 主として短期的な療養が必要な者を対象とすることが基本方針として定められている。
- 要支援者は、入所することができない。
- 適切なリハビリテーションを計画的に行わなければならない。
- 診療所に併設できる場合がある。
- 1つの療養室の定員は、2人以下としなければならない。
目次
正解は2・3・4。長期療養を支える機能
介護医療院は、2018年に創設された新しい介護保険施設です。
廃止予定の「介護療養型医療施設」の受け皿として、医療機能と生活施設としての機能を併せ持ちます。
対象は「要介護者」のみ(選択肢2)
要支援者は、入所することができない。
この記述は適切です。
介護医療院は、日常的な医学管理が必要な重度の要介護者を想定しています。
そのため、入所できるのは「要介護1〜5」の人だけです。
要支援者は利用できません。
生活機能の維持・向上(選択肢3)
適切なリハビリテーションを計画的に行わなければならない。
この記述は適切です。
単に寝かせきりにする場所ではありません。
長期療養生活の中で、その有する能力を維持し、自立した日常生活を営めるよう、計画的なリハビリテーションの提供が義務付けられています。
併設という形もアリ(選択肢4)
診療所に併設できる場合がある。
この記述は適切です。
介護医療院は、病院や診療所の一部を転換して開設されることが多いです。
そのため、病院や有床診療所に併設されるケースが認められています。
誤答は1・5。期間と部屋の広さ
誤りの選択肢は、介護医療院の根幹に関わる「目的」と「環境」の誤解です。
「長期」の住まい(選択肢1)
主として短期的な療養が必要な者を対象とすることが基本方針として定められている。
この記述は不適切です。
老健が「在宅復帰(中間施設)」を目指すのに対し、介護医療院は「長期的な療養」を必要とする人のための施設です。
つまり、「終の棲家(ついのすみか)」としての役割を担っています。
多床室も認められる(選択肢5)
1つの療養室の定員は、2人以下としなければならない。
この記述は不適切です。
療養室の定員は、原則として「4人以下」です。
ただし、従来の病院の大部屋とは違い、家具やパーティションで仕切るなど、プライバシーに配慮した環境づくり(住まいとしての質)が求められています。