24時間安心の「定期巡回」。対象者とルールの落とし穴

問43

指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護について適切なものはどれか。2つ選べ。

  1. 要支援者は利用できない。
  2. 利用者の心身の状況にかかわらず、毎日、訪問しなければならない。
  3. 訪問看護サービスの提供の開始に際し、主治の医師による指示を口頭で受ければよい。
  4. 日常生活上の緊急時の対応は想定されていない。
  5. 自らその提供するサービスの質の評価を行い、結果を公表しなければならない。
目次

正解は1・5。重度者を支えるための厳格なルール

「定期巡回・随時対応型訪問介護看護」は、1日複数回の短時間訪問と、通報による緊急対応を組み合わせた、地域密着型サービスです。

要介護者のみの特権(選択肢1)

要支援者は利用できない。

この記述は適切です。

このサービスは、中重度の要介護者が在宅生活を継続できるように設計されています。
そのため、利用できるのは「要介護1〜5」の人だけです。
要支援者を対象とした介護予防サービスはありません。

質の評価と公表は義務(選択肢5)

自らその提供するサービスの質の評価を行い、結果を公表しなければならない。

この記述は適切です。

地域密着型サービスにおいては、サービスの質を担保するために「自己評価」を行い、その結果を「公表」することが義務付けられています。
(※運営推進会議での評価・公表も重要です)

誤答は2・3・4。サービスの柔軟性と医療連携の基本

誤りの選択肢は、サービスの特性(柔軟性・緊急対応)や医療連携のルールを無視した記述です。

毎日の義務はない(選択肢2)

利用者の心身の状況にかかわらず、毎日、訪問しなければならない。

この記述は不適切です。

「定期巡回」という名前ですが、利用者のニーズがなければ訪問する必要はありません。
「週3回だけ来てほしい」「今日は調子がいいからキャンセル」といった柔軟な対応が可能です。
画一的に毎日訪問する義務はありません。

指示は必ず「文書」で(選択肢3)

訪問看護サービスの提供の開始に際し、主治の医師による指示を口頭で受ければよい。

この記述は不適切です。

訪問看護を含むサービスである以上、医師の指示は絶対です。
そして、その指示は必ず「文書(指示書)」でなければなりません。
口頭での指示は、緊急時の一時的な対応を除き、原則として認められません。

緊急時こそ出番(選択肢4)

日常生活上の緊急時の対応は想定されていない。

この記述は不適切です。

このサービスの最大の強みは「随時対応」です。
転倒した、気分が悪いといった緊急時に、オペレーターに通報すれば、必要に応じてヘルパーや看護師が駆けつけます。
緊急時対応こそが、このサービスの根幹です。

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