在宅医療を支える機器たち。パルスオキシメーター・酸素・ネブライザー

問35

次の記述のうち適切なものはどれか。3つ選べ。

  1. パルスオキシメーターは、一般に手や足の指先に装着する。
  2. 自己導尿に用いるカテーテルの消毒は不要である。
  3. ネブライザーは、薬剤の投与や気道の加湿のために使われる。
  4. 在宅酸素療法では、携帯用酸素ボンベを使用して外出することができる。
  5. ストーマとは、気管切開口のことである。
目次

正解は1・3・4。測定、吸入、外出支援の基本

在宅医療では、さまざまな医療機器を利用者自身や家族が管理します。
それぞれの機器の正しい使い方と目的を理解しましょう。

指先で測る酸素濃度(選択肢1)

パルスオキシメーターは、一般に手や足の指先に装着する。

この記述は適切です。

動脈血酸素飽和度(SpO2)を測る機械です。
指先を挟むだけで、採血せずに血液中の酸素の状態を知ることができます。
手だけでなく足の指でも測定可能です。

吸入薬を霧状にする(選択肢3)

ネブライザーは、薬剤の投与や気道の加湿のために使われる。

この記述は適切です。

液体の薬を細かい霧状にして、気管支や肺に届ける吸入器です。
喘息発作の時や、痰(たん)を出しやすくするために使われます。

酸素があっても外出可能(選択肢4)

在宅酸素療法では、携帯用酸素ボンベを使用して外出することができる。

この記述は適切です。

在宅酸素療法(HOT)を行っているからといって、家に閉じこもる必要はありません。
軽量の携帯用ボンベや小型の濃縮装置を持って、買い物や旅行に行くことも可能です。

誤答は2・5。感染管理と用語の誤解

誤りの選択肢は、感染リスクを無視した記述や、用語の定義間違いです。

カテーテルは消毒必須(選択肢2)

自己導尿に用いるカテーテルの消毒は不要である。

この記述は不適切です。

自己導尿(自分で管を入れて尿を出すこと)で最も怖いのは「尿路感染症」です。
使用後のカテーテルはきれいに洗浄し、消毒液に浸して保管する必要があります。
体の中に入れるものを消毒しない、というのはあり得ません。

ストーマは「排泄の窓」(選択肢5)

ストーマとは、気管切開口のことである。

この記述は不適切です。

ストーマとは、手術によってお腹に作られた排泄口(人工肛門・人工膀胱)のことです。
気管切開口(のど仏の下を開けた穴)のことではありません。
どちらも「人工的な穴」ですが、場所と目的が全く違います。

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