高齢者と介護にかかわる人へ

高齢者ねっと

健康・病気

発熱は命に関わる!?高齢者の発熱時に取るべき対応

更新日:

高齢者の発熱

発熱はさまざまな原因で起こります。

とくに高齢者では、発熱への対処が遅れると、肺炎などの重大な病気へつながることもあるため、素早い対応が必要です。

今回は、高齢者で発熱が見られた場合の対応についてお話しします。

高齢者の発熱時に取るべき対応

高齢者の発熱は、背景に重大な病気が隠れていることもあるため、素早い対処が必要です。

以下に発熱時に取るべき対応について挙げていきます。

発熱時の対処法は

悪寒(さむけ)がある場合

体の中の熱が足りずに筋肉を震わせたりして熱を作ろうとしています。
この状態では体力を消耗しますので、布団を掛けるなどして温めてください。
無理に体を冷やそうとしないで下さい。

熱が上がりきった場合

体の外へ熱を逃そうとしている状態です。
寒気がでないように薄着になってもらいます。
気持ちが良い程度にクーリングを行います。
自然に熱は下がってきますので無理に下げすぎないようにして下さい。
脱水症状を起こす可能性がありますので、スポーツドリンクなどで水分・ミネラルを補給しましょう。

熱を測る

まず、発熱の兆候が見られたら、すぐに熱を測りましょう。

高齢者では、周囲から見て発熱しているかどうか分かりにくかったり、本人が発熱していることに気づかなかったり、熱があることを訴えない場合があるので普段と違う状態なのかもチェックしましょう。

発見が遅れてしまうことがあります。

元気がない、顔色が赤い、食欲がないなど、少しでも変化に気が付いたら、すぐに熱を測ることが大切です。また、毎日決まった時間に熱を測るようにしても良いでしょう。

発熱は何度から

発熱は個人差もありますが、37~38℃あれば微熱、38℃以上あれば高熱となります。
一般的に言われている平熱の体温は35度~37度未満ですが、子供はやや高く、高齢者はやや低くなります。

平熱は人によって違いますので、普段から自分の平熱を知っておくことも大切です。

体温は、一日24時間の中で変動します。
早朝が最も低くなり、夕方に最も高くなります。
また、食事・運動・気温・睡眠・感情の変化などによっても体温は変わってきます。

体温を測る場所は

体温計には色々な種類が発売されていて、わき用や耳用などがあります。

体温は測る場所によって違いが出てきます。
体の表面は周りの環境によって違ってきますし、体の内部は大切な臓器を守るために安定しています。

一般的に、わきの下で測ることが多いと思いますが。それは、動脈が通っていて深部体温(体の中心部の体温)に近いといわれるためです。

 

体温は健康のバロメーター

医師の診察を受ける

発熱があった場合は、その程度によらず、必ず医師の診察を受けるようにしましょう。

発熱の背景には、肺炎など時として命にかかわる病気が隠れていることがあります。そのため、まずは発熱の原因を特定することが何より大切なのです。

発熱に伴ってけいれん、しびれ、呼吸苦などの症状が見られる場合は緊急に受診をします。

医師に伝えるときのポイント

  • 意識はあるか
  • 食欲はあるか
  • 排泄はあるのか
  • 水分は摂取できているか
  • 何時から熱が出ているか
  • 熱の高さは
  • その他の症状は(咳・鼻水・痛み・倦怠感・さむけ等)

クーリングをする(体を冷やす)

クーリングとは氷で体を冷やすことを言い、解熱のために用いられます。
頭と左右腋窩を冷やす三点クーリング
頭と左右腋窩、左右鼠径部を冷やす五点クーリングなどがあります。

クーリングをしてはいけない発熱や疾患、状態もあります。
何度からクーリングを開始して、何度でクーリングを中止すればいいかわからな事もあると思います。
同じ38.0℃でもその方にとってどの程度の熱なのかも違ってきます。
平熱や体力の違いで対応も全く変わります。
また、急に体温が上昇する際に寒気を訴える方であれば
クーリングを行わずに温めて寒気を取る事もあります。

発熱時のクーリングは効果的な場合と、
効果がなく意味の無いクーリング(症状を悪化させる)もあります。

こもり熱の場合は、窓を開けたり、服の通気性を良くしたりするなどして回りを見渡し環境を整えるだけで熱はすぐに下がることもあります。

熱さまし(解熱剤)を飲む

高い熱が続く場合は、医師の指示のもとに、熱さましの使用を考えましょう。

熱が続くと、体力を著しく消耗したり、食欲がなくなったりします。水分の発散が増えて脱水を起こす危険もあります。

そのため、高い熱がなかなか下がらない時には、それらを和らげるためにひとまず熱を下げることも大切になります。
しかし
発熱したからといって自己判断で解熱剤を服用してはいけません。
解熱剤で急激に温度を下げると、免疫力の低下や回復が遅れる場合もあります。

必ず医師の指示を受けて薬は服用してください。

水分と栄養の補給

脱水に注意!なぜ高齢者では水分が不足しやすいのか?

発熱は、体力を消耗しますが、それとともに食欲も低下させるため、体力の回復に必要な水分や栄養を十分に補給できないことが良くあります。

とくに水分の補給を怠ると、脱水を招くため、状況がよりひどくなってしまいます。可能であれば、できるだけ水分や食事を補給してあげるよう努めましょう。

固形の食事を食べるのが難しければ、ジュースや牛乳でも構いません。また、ドラッグストアで販売されているパックの濃厚流動食なども、高齢者に大切な栄養素であるタンパク質やビタミンをバランス良く含んでいるため、おすすめです。

一方で、誤嚥(ごえん)による肺炎を起こしている場合は、医師によって絶飲食の指示が出され、点滴が行われることがあります。この時は、肺炎をさらに長引かせることにつながるため、絶対に口から水分や食事を取ってはいけません。十分に注意しましょう。

発熱の原因

高齢者は、体力や抵抗力が低くいために、少しの発熱でも軽視すると、命に関わる重い病気を見逃してしまいかねません。

少しでも発熱の兆候が見られたら、すぐに熱を測り、原因を特定するために医師の診察を受けることが大切です。

以下に高齢者によくある発熱の原因を挙げてみます。

風邪

発熱の原因としてもっとも多いのは、いわゆる普通の風邪(普通感冒)です。

しかし、体力のある若い人たちと違い、高齢者では、単なる風邪でもひどくなると肺炎を引き起こしたりするため、軽視してはいけません。

肺炎

肺炎は、高齢者にとって、命に関わる重大な病気です。肺炎によって命を落とす人の90%以上は、65歳以上の高齢者によって占められています。

肺炎は、できるだけ早期に発見して対処することが必要ですが、高齢者の場合、発熱に気が付かなかったり、熱があることを本人が医師や看護師に伝えなかったりするケースもあり、対処が遅れてしまうことがあります。

したがって、いつもより元気や食欲がない、痰がからんでいる、などの変化が見られたら、その場でまず熱を測ってみることが、早期発見につながります。

誤嚥(ごえん)性肺炎

65歳以上の肺炎で亡くなる高齢者のうち、半数~70%程度は、この誤嚥性肺炎であると見積もられています。

誤嚥(ごえん)とは、食べ物を飲み込む力が弱まることで、食べ物が気管などに入ってしまうことを言います。食べ物についている雑菌が、気管や杯に入って感染を起こすと、たちまち肺炎になってしまいます。これが誤嚥性肺炎です。

誤嚥性肺炎は、その他の肺炎と同じようにせきや痰などの症状を伴いますが、とくに食事の後にせきや痰、ガラガラ声がひどくなるという特徴があります。

がん(悪性腫瘍)

末期のがんや、がんのサイズが大きい患者さんでは、腫瘍が放出する物質によって、発熱を起こすことがあります。(腫瘍熱といいます)

とくにがん末期の発熱は、気力や食欲の低下を招き、患者さんの入院生活をとても苦しいものにしてしまうため注意が必要です。

膠原病(こうげんびょう)

膠原病とは、本来自分を攻撃しないようにできているはずの免疫システムが、何らかの原因で、自分自身を攻撃してしまうことで起こる病気です。(自己免疫疾患といいます)

重い膠原病では、免疫システムが激しく誤作動を起こすため、発熱を伴うことがあります。膠原病の発熱は、37℃代の微熱が長く続き、下がらないのが特徴です。

褥瘡(じょくそう)

自分で体を起こすことができない高齢者では、寝返りをうつことができないため、腰やおしりの同じ部分がいつも体重で圧迫されることになります。この状態が続くと、最初は軽い床ずれだった傷口が少しずつ広がっていきます。時には、皮膚に穴をあけて、体内の骨が見えるほどの状態になることもあります。これが褥瘡です。

褥瘡の患部で細菌感染(褥瘡感染)が起こると、発熱するこがあります。この状態で適切な対処が行われなければ、感染が全身に広がって、高い確率で命に関わる事態となります。

とくに寝たきりの高齢者がいる場合は、定期的に体の向きを変えてあげて、褥瘡を防いであげることが大切です。

食中毒

細菌やウィルスで汚染された食事を食べると、胃や腸の炎症、いわゆる食中毒が起こり、ひどくなると発熱を伴います。この場合は、強い腹痛や嘔吐、下痢などの腹部症状を伴うことが一般的ですが、それらが見られないケースもあるため注意が必要です。

その他

甲状腺機能亢進症といった代謝を活性化させてしまう病気や、内臓の炎症(肝炎、すい炎、胆のう炎など)でも発熱が起こることがあります。

とくに、胆のうの炎症は、肝臓に隠れた位置であるため発見が難しく、熱が出て初めて見つかるというケースもあります。このようなことがあるため、発熱は見逃してはならない重要なサインなのです。

注意したい高齢者の夏の過ごし方

 

高齢者がインフルエンザに感染すると重症化する恐れがあります。

 

突然の高熱と、全身の筋肉痛などの症状を特徴とするインフルエンザ。通常は、子どもが発症しやすいとされているインフルエンザですが、感染による死亡者のうち、圧倒的多数を占めているのは65歳以上の高齢者です。
高齢者にとってのインフルエンザ。注意すべきポイントはどこにあるのでしょうか?

インフルエンザが高齢者に危険な理由

高齢者には、心疾患やぜんそくなど呼吸系の疾患や、高血圧など慢性の病気を抱えた人が多くみられます。つまり年齢による体力の低下に加え、更なる健康リスクを抱えた状態であるということができるのです。そのため、感染を引き金として肺炎などの合併症を併発したり、慢性の病気が悪化する可能性があります。
単なるインフルエンザの症状以上に重篤化してしまう危険性をはらんでいるのが、高齢者にとってのインフルエンザなのです。

インフルエンザの感染予防

一般的に、体の抵抗力が低下している場合に感染しやすいとされる、インフルエンザ。乳幼児から15歳以下の子ども、そして、もちろん高齢者も当てはまります。
まずは体調管理により抵抗力の低下を防止し、マスクの着用や手洗いなど、感染防止の習慣づけをこころがけましょう。また、インフルエンザ流行時には外出を控えることも検討した方が良いでしょう。
また、高齢者本人はもちろん、高齢者と接する機会を多く持つ人も、感染防止を心がけることが重要です。

インフルエンザの感染に気付いたら

インフルエンザに感染してしまったら、まずは早めの受診が肝要です。感染に気付いてからのステップをしっかり把握しておきましょう。

1.なにはなくとも早めの受診

インフルエンザは、発症してから48時間以内に医師の処方薬を服薬することが最も重要です。48時間以内にタミフルなどの抗ウイルス薬を服薬した場合、早めの回復を見込む事が出来るのです。
ただし、突発的な高熱を伴うインフルエンザ。高齢者の場合、病院にたどり着くこと自体が困難になる場合もあります。そうして受診時期を逃してしまった場合、処方薬としては、通常の風邪の場合と同様の処方がなされます。つまり、インフルエンザ自体に効果のある抗ウイルス薬ではなく、抗菌薬や、鼻水やのどの炎症をやわらげる薬など、つまり症状を和らげるための薬が処方されることになります。体力を奪う、インフルエンザ発症による高熱。抗菌薬は、合併症の防止も見込む事が出来ます。処方薬は、医師の指導に従い正しく服用しましょう。

2.ほかのひとにうつさない

インフルエンザの感染者は、寝室で安静を保つことを心がけ、他者との接触は出来る限り控えます。特に、感染しやすいとされる、高齢者、15歳以下の子ども、そして妊婦との接触は極力避けましょう。同居している場合は、全員がマスクを着用したり、手洗いやうがいなどの対策を取ることも重要です。
また、感染した高齢者が介護サービスなどを利用している場合、サービスの利用を控えることはもちろん、施設との情報共有を積極的に行いましょう。それにより、第三者への感染防止にもつなげることが出来ます。

3.無理せず休む

突発的な高熱がつきもののインフルエンザ。高熱は容赦なく体力を奪います。なにはともあれ安静にして、体力の温存と回復に努めることが肝要です。
高熱にはもれなく発汗が伴います。湿った下着はこまめに取り換えて、水分摂取もこまめに行います。スポーツドリンクはもちろんですが、本人が飲みたい飲料で構いません。食事は食欲に応じ、消化の良いものを取っていくようにしましょう。

なにはなくとも感染しない!

高齢者のインフルエンザ感染で怖いのは、持病の悪化や肺炎など合併症の併発にあります。命取りともなりかねない状況に陥らないためには、何より予防が肝要です。
毎年の流行する季節には体調管理による抵抗力の低下を防止、マスクの着用や手洗いなど、感染防止を習慣としましょう。また、インフルエンザに関する情報収集にも努め、流行時の外出は極力控えるなど、積極的な対策も重要です。
なにはなくとも感染しない!日ごろの予防対策が、何よりも、高齢者をインフルエンザから守ってくれるのです。

夕方になると37度を超える発熱があります。原因は何でしょうか?

【相談】
もうすぐ88歳になる老人についての質問です。平熱は36.5度程度です。風邪の症状はなく,血液検査・尿検査の結果も悪くないのに,夕方になると37.0~37.6度の発熱があります。原因として考えられることを教えてください。

熱は夜になると上がると言います。熱と言うよりは体温が夜になると上がる体質なのかな?と思いますが37度から37.6くらいなら検査をしていて異常がないなら大丈夫ではないかと思いますが気になるようなら一度、精密に調べてみるのも良いかとは思いますが、大体歳を取ると体温調節が若いかたよりも難しいのではないかと思います。
精密検査をうけたほうが、よいとおもいます。いくら血液けんさや、尿検査で、異常がみつからなかったとしても、呼吸器けいの炎症や、内蔵の炎症など、かんがえられるような、原因があるはずだからです。精密検査をきちんとうけてから、事故判断せずに、検査結果にて、治療をすべきか、セカンドオピニオンが必要か、医師の判断にゆだねましょう。
一つの理由として水分不足があげられるかと思います。高齢の方は喉の渇きを感じることが鈍くなり、排泄を面倒に思うことがあります。そのため、あまり自分から水分を摂りたがらなくなることがよくあります。日中補えなかった水分不足により夕方ごろから体が火照り、微熱が出るのではないでしょうか?外の気温の変化にも対応が遅くなることがあるので、気温が高い日や入浴後は特に熱が上がりやすくなるかもしれません。
体温は1日のうちに変動するといいますが、、心配ですね。
嚥下状態はどうでしょうか、ご高齢なのでご飯のあとのむせなども気になります。原因ではないですが、、
初めまして。当方、看護師をしております。
体温は活動する日中に上昇し、睡眠をとる夜になると低下します。朝、目が覚める少し前くらいから上昇し始め、夕方から夜にかけて最高になります。また、脱水まではいかなくても水分が不足していると体温は上昇します。
ご高齢の方は特に脱水に陥りやすいので、こまめに少量ずつ水分を摂取される事をお勧めします。
ご心配なようでしたら、かかりつけのお医者さんに相談してみてください。安心して過ごせると良いですね。
1日の疲労や、小さなストレスが夕方になると発熱となって表れてくるのではないかと考えられる。仕事や学校に行っていなくとも、介護をしてくれる人や家族とのやり取り、気遣いなとでも疲れやストレスを感じるだろう。独り暮らしの方だと、基本的に全て自分でやらなければならなく、体力的にも精神的にもかなり疲労とストレスがかかるだろう。また、その日だけではなく、次の日のことや先のことを考えてモヤモヤしたり、憂鬱になったりするのもまた然り。これらのことが、体に疲れが出てくる夕方に発熱となって表れる原因だと思う。
その方は歳もあって、安定した体温で生活するのはほぼ不可能です。病気とかではなく、おそらく1日の疲れが熱として体に現れているのかと思います。また、熱を測るとき、食後や歩く等の生活的運動、入浴後などにしていませんか?自然とどの年齢層の人間がはかってもそのような後は体温が上がるものです。熱を測るタイミングも影響しているかと思われます。
 ご心配ですね。89歳の義父も、夜になると37度台の発熱があり、本人は不安がっていました。2年ほど前に肺炎で入院していましたが、退院後昼間は36・5度くらいなのに夜になると37度になります。
その都度、翌日に通院しますが、医師には、高齢による体温調節機能の低下といわれています。かかりつけのお医者様に診ていただくと安心されるかもしれません。
夕方になると体温があがるそうですが、エアコンの風が直接体に当たっていたり、暖房の温度調節が適温ではなくて室温が高すぎたり、または布団を被り過ぎていたりといった場合に体に熱がこもり、体温が上昇する事があります。年齢とともに新陳代謝が悪くなり、適温がわからなくなる事もありますので、水分補給や換気に気をつけて、更には温度計や湿度計を設置される方がいいかと思います。
急な発熱の原因としてあげられるのは、感染症、原因不明、悪性腫瘍、膠原病、甲状腺機能亢進症、薬物アレルギーの順です。原因不明とされるものの中には、神経症、うつ状態、更年期障害、自律神経失調症などが考えられます。体温上昇には、1日の時間帯や生活リズム、女性の性周期などで微妙に変化するのでこれと病気による発熱の区別は困難な場合がありますが、これのどれかだと思います。

-健康・病気
-,