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介護疲れや介護うつで辛い人へのケア方法

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要介護人口が増え続ける中、昼夜続く介護で体だけではなく心まで疲れ、いわゆる「介護疲れ」や「介護うつ」になってしまう人も増え続けています。

介護をがんばっている人は、自分の体調管理をないがしろにしがち。気付いたときには心と体が限界に近付いてしまうことも少なくありません。そうならないために気を付けようとしても、ひとりでは限界があります。

家族や身近な人がこのような状態になったら、周りはどのようにサポートしてあげたらいいのでしょうか?

「がんばって」は言わないようにする

介護をひとりでがんばりすぎてしまう人は、責任感が強く完璧主義、誰かに助けを求めるのが苦手な傾向にあります。そのような性格の人は、普段から人一倍がんばっているのに「がんばってね」と言われると、「ああ、まだまだ自分のがんばりは足りないんだ」「もっとがんばらなければ」と思って無理をしてしまいます。

励ますために声をかけるなら、「いつもがんばっていますね」「助けが必要なときは遠慮なく言ってね」など、がんばりを認めてあげたり、力を貸したいと思っていることが伝わるような声をかけましょう。

ささいな話でも親身になって聞く

がんばりすぎてしまう人は、弱音を吐くことがなかなかできません。グチを言ったり弱音を吐くことには一見ネガティブな印象を受けますが、人と話をすることはストレス発散になります。

普段あまりグチを言わないような人が話をするときには、聞いてほしいことがあるときです。特に答えが欲しいわけではないけれど、ただ自分の中にたまったものを吐き出したいときが、人間ならだれにでもあるものです。

メンタルカウンセラーのカウンセリング技法に「傾聴」というものがあります。

心と耳を傾けて相手の話を聞くことは、相手の心を癒す効果があります。

ただ軽いあいづちを打ちながら話を聞くだけで、心が疲れている人の助けになることができます。

少し強引にでも気分転換や休憩を取らせる

がんばりすぎて疲れている人に「たまには気分転換に外に出てみたら?」「少しは休んでね」と言っても、なかなか自分から外出したり休みを取ったりはしないでしょう。

がんばりすぎてしまう人はまじめすぎるので、休むことがなまけている、楽をしているというように思い込んでしまうのです。

そんな人には、少し強引に誘ってでも気分転換に外出させたり、介護から離れさせることが有効です。

例えば、上映期限が迫っている映画のチケットを渡す、レストランを予約して行かざるを得なくする、一時的にでも介護サービスを手配してしまうなど、疲れている本人を介護の現場から少し距離を置かせることも、時には必要です。

最後に

長く先が見えない介護を乗り越えるには、息抜きは必要不可欠です。

がんばりすぎる人をひとりでがんばらせないために、周りのサポートは必要不可欠。

声をかけたり話を聞くだけでも、気持ちが楽になりますので、できることからサポートしましょう。

介護疲れを予防する3つのポイント

 

介護が必要な人が増える近年、その介護を引き受けている家族も多くなっています。

家族のお世話は家族がしなければ、とがんばりすぎ、介護する方が体を壊したり、介護うつを発症したり、介護のために会社を辞めてしまう人も増え、社会的な問題にもなっています。

介護をがんばることは素晴らしいことですが、介護する側の心と体の負担を考えると、その疲れを予防することも大切になってきますよね。

介護疲れを予防する3つのポイントについてお伝えします。

1.自分の時間を持ってストレスを上手に発散させよう

介護をしているとなかなか自分のための時間は取れなくなってきます。

ちょっと目を離したすきに命に係わる事故にもなりかねない場合も多々あるものなのに、自分のための時間なんて…そう思う人もいるでしょう。しかし、だからこそ自分の時間は必要なのです。

ストレスや疲れは、集中力や判断力を低下させ、体の動きも鈍くします。

睡眠不足を招いて疲れが取れなくなったり、食欲不振になって体力がなくなってしまいます。

大切な家族を介護するためには、自分の時間を持つことも大切なのです。

上手にストレスを発散する方法を見つけ、あまりストレスをためないよう気を付けましょう。

2.介護施設や介護サービスは遠慮なく使う

自分の家族のお世話をしてもらうために介護施設や介護サービスを利用することに抵抗を感じる人もいますが、介護施設や介護サービスを利用することは、介護される方と介護する方、双方にとってのメリットが多くあります。

介護スタッフはもちろん全員プロフェッショナルですので、さまざまな症状や、トイレやお風呂の介助、話し方や対応など、安心して任せることができます。

素人にはなかなかうまくいかないこともありますので、介護される方にとってもきめ細かい対応をしてもらって嬉しいことが多いでしょう。

双方にとってメリットが多い介護施設や介護サービスを早めに利用することで、近年問題になっている介護離職や介護虐待問題を軽減することにもつながります。

3.心に余裕を持って話を受け止める

介護が必要な人の中には、体がうまく動かないイライラや気持ちが伝わらない不満から、大声で怒鳴ったり暴れたりする人もいます。

認知症や高齢になると、自分の感情をうまくコントロールできなくなり、怒りや不満、不安などのネガティブな感情が強く表れやすくなってしまい、それを一番身近な家族にぶつけることもよくあることです。

しかしそのようなことは、信頼している身近な家族だからこそ吐き出しやすいのだとも言えるのです。この人なら自分の不満を聞いてくれる、わがままを言っても自分のことを嫌いにならないだろうと安心しているのです。

正面からそのネガティブな感情を受け入れるとこちらが参ってしまいます。

体の痛み不調など無視できない訴え以外は、「はいはい」「わかりましたよ」と受け流すくらいの心持ちでいましょう。

最後に

介護の辛さや大変さは、介護を経験している人にしかわからないものです。

だからこそ、自分の心と体は自分で守ることが、介護疲れを予防するポイントです。

自分ではどうしたらいいかわからない場合は、地域の介護相談窓口に相談することをおすすめします。

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