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介護施設の食べるイベントについて

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介護施設のイベントに「食べる楽しみ」を取り入れよう!

皆さんの施設では、普段どんなイベントを行なっていますか?業務の合間に頑張って準備しても、反応がイマイチだとがっかりしますよね。

新年会やお花見、納涼祭やクリスマスなど、季節に絡めたイベントは企画しやすいものの、ゲームやカラオケ、劇やビンゴ大会など、どうしても毎回同じような流れになってしまい、マンネリ化しがちです。

そんな時は、食をメインに据えたイベントで、普段のイベントとメリハリをつけてみてはいかがでしょうか。

「今日は特別」が気力や意欲を引き出す

食べたいという欲求は、そのまま生きようとする気力、頑張ろうとする意欲につながります。

しかし、介護施設で提供される食事は和食が中心で、人によっては塩分や糖分の摂取量に配慮されていたり、主食の摂取量に制限があるため、好きなものを好きなように召し上がってきた方にとっては、我慢を強いられるばかりで非常にストレスとなります。

健康のためを思えば、日常の食事は教科書通りの栄誉バランスを堅持することが大切ですが、私の勤務する施設では、時々サプライズとして食事会を催すことで息抜きをしていただいています。

どんなものを作るか職員で話し合い、献立を決め、材料を準備し、当日は通常業務の職員と調理担当に分かれて作業を行います。

日頃から料理をしている主婦たちを中心に作るため、気取ったメニューではなく家庭料理の範疇を超えないものばかりですが、これが利用者様には好評です。

一番人気のメニューはカレーライスで、普段からたくさん召し上がる方はもちろんのこと、いつも食が細く体重の減少が心配な方もお代わりをして食べてくれます。

いつもなら量を減らしたり、もっと食べたいと言われても我慢していただくところですが、この日ばかりはそれほど厳しいことは言いません。

「今日だけは特別ですよ」と声かけをしながらお代わりを出すと、皆さん笑顔で頷きます。

毎日はだめでも、時々こうして息抜きをすることで、不自由を感じやすい集団生活にハリが生まれるのです。「美味しかった」「またお願いね」と、イベントから数日はこの話題で持ちきりとなります。

日頃、出口の見えないリハビリに不満を漏らしたり、衰えていく機能への不安から気分が沈みがちな方にも、いい気分転換になっているようです。

「食べ物の恨みはこわい」と昔から言うように、食べることが人間にもたらす力は絶大です。準備や片付けは大変ですが、利用者様の笑顔を見ると、やってよかったなと毎回思います。

たまには外で食べてみよう!

施設内の限られたスペースだけで生活している利用者様は、普段職員が業務に追われて見落としがちな季節の変化に敏感です。

お散歩と気分転換を兼ねて、少し施設の外に行ってみると、散っている葉っぱの種類や、ほころびはじめた花のつぼみ、空の青色の濃さなど、色々なところに目を配り、わずかな変化を楽しみに日々を過ごされていることに気が付きます。

毎日毎日お散歩に連れ出すのは大変ですが、暑さや寒さが落ち着いた秋や初夏など、施設内のテーブルや椅子を外に持ち出して、外で食事をしてみてはどうでしょうか。

これなら前もって準備をしなくても、思いついたその日に実行することが出来ます。いつもの食事を、炊飯器や食缶のまま運び出し、外で盛り付けて配膳するだけです。

車いすやベンチを並べた中に職員も交じって、風に揺れる木々や、柔らかな日差しを感じながら食べると、いつもの食事も美味しく感じるようです。普段お昼のニュースを観ながら黙々と食べている方も、笑顔や口数が増えます。

高齢者の場合、寒い冬はもちろんのこと、暖かい季節でも風が強いと寒く感じるようで、その点は配慮しなければなりませんが、思いついたその日に、手軽に実行できるのでおススメです。

午後のレクリエーションを外で行い、そのままおやつを外で食べるのも楽しいですよ。

スペース的に余裕があり、アウトドアの知識をもつ職員がいるなら、外でバーベキューをしたり、サンマやキノコを焼いてもいいですね。
火の迫力や、炭火のにおいなど、室内調理では真似できないため、より特別感が醸し出せます。

秋ならば焼き芋をしてもいいですし、夏はみんなでスイカ割りをしてそのまま外で食べると室内を汚さずに済みます。

一緒に食べることによって信頼関係や連帯感が深まる!

食事の時間は、きちんと残さず食べているか、むせ込みがないかなど、見守りや食事介助がメインとなり、「楽しく食べられているか」という視点がなくなってしまいがちです。

介護士にとっては仕事ですが、利用者様にとっては大事な日常生活の場であり、身寄りのない方にとっては、施設が終の住処となるかも知れません。

職員同士の連携だけでなく、利用者様との信頼関係の構築を図り、連帯感を生みだすことは、よりよい施設運営のために不可欠です。

同じ釜の飯を食べながら、同じ目線で会話をすることで、利用者様への理解を深めることが出来ます。

毎日忙しいとは思いますが、ぜひ一度食べ物に関連したイベントを行ってみて下さい。

高齢者はどんな食べ物が好きなのか?好きな食事や献立を聞いてみました。

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