【介護転職】有給取得率から優良な介護サービス事業所とは何かを考えてみる

有給をとって温泉へ

介護職員として現在働いておられる方、あるいはこれから介護職員として働きたいという人の多くは、介護現場にどれだけ休みが取れるのか、特に有給休暇の消化はどうなっているのかという事はとても気になると思います。

現在、すでに介護職員として介護現場で働いている人からしたら、「他の介護サービス事業所はもっと休みが取れているのだろうか」と気になっている方も多いと思います。またこれから介護職員を目指している人にとっては、「介護業界は人手不足なので休みが取れないのでは・・・」と気になっている人も少なくないでしょう。

月に定められた公休を取得することはもちろん大事なことですが、有給休暇を取得するのは、自分自身のプライベートの充実に繋がり、またさらに介護業務に打ち込むためにとても大事な事であると思います。

介護サービス事業所において有給休暇の取得がどうなっているのか、その実態と有給休暇取得率にこだわる介護サービス事業所はどのような考え方なのか、見ていきたいと思います。

介護職員の有給取得率は実際のところどうなのか

良い事業所の選び方

それでは介護職員がどれくらい有給休暇を取得できているか、データから見ていき、働きやすい介護サービス事業所というものを考えていきたいと思います。

介護職員らで構成されている労働組合に「UAゼンセン日本介護ユニオン(NCCU)」という団体あります。この労働組合が発表した「介護職員が有給休暇を取得している割合」がデータとして存在します。そのデータを見ていきたいと思います。

その前にこのデータの調査方法ですが、平成29年3月から4月にかけて、同組合員に向けて行われたもので、4227人に配布した調査表のうち、2856人から有効回答を得たとしてまとめられたものになります。もちろんこの組合に加入していない人も多くいますので、調査結果が変わってくる可能性があることだけご了承ください。

この中で、介護の現場に働く正職員のうち、有給休暇を取得している割合は、56.8%であることがわかりました。この数字、みなさんいかが感じられるでしょうか。

おおむね半数強の介護職員が有給休暇を取得できている状況ですが、4割強の介護職員は有給休暇が取得できていないという状況になります。

「半分以上の人が有給休暇を取得できているのか」と感じる人と、「半分弱の人は有給休暇が取得できていないのか!」と憤りを感じる方がおられるのではないでしょうか。

ここで参考に全産業の有給取得率を見ていきたいと思います。
これは平成28年度調査のものになりますので、これを同列で比較するのは間違っているのかもしれませんが参考という事でご了承ください。

この調査は厚生労働省が行っているもので、全国の企業等(社会福祉法人など福祉も含む)を調査対象として、有効回答を4520件得たとして発表されているものです。

企業の職員規模に分けて発表されているのですが、事業規模が1000人以上の大企業においての有給取得率は、54.7%となっています。

さらに300〜999人の事業規模では47.1%、100〜299人の事業規模であれば44.8%、30〜99人の事業規模であれば43.7%という調査結果が出ています。

この数字を見るとまた意見が変わってくると思いますが、介護サービス事業所の有給取得率は、職員1000人規模の企業よりも良いという調査結果が出ているのです。この数字が高いのか、低いのかという事については、人それぞれ感じ方も違うと思いますので意見は述べませんが、全産業と比べて介護業界が有給取得率が悪いかというとそうではないという事が言えると思います。

先ほどの日本介護クラフトユニオンが発表した有給取得率をもう少し詳しく見ていきたいと思います。

まず、有給休暇が取得できているという56.8%の中で、「いつでも取得できている」という割合は16.8%、「ある程度取得できる」と回答された割合が40.6%であったことが分かっています。

介護サービス事業所は、それほど多くの人員で運営しているわけではありませんので、自分の都合よく有給休暇を取得することは実際難しいのではないかと思います。別の職員と交代などの調整も必要になりますので、いつでも取得できるという状況はなかなかないのではないかと思います。その中でも16.8%が「いつでも取得できている」という状況は、素晴らしいことであると評価できます。

ちなみに「有給休暇が取得できない」との回答を詳しく見ていきたいと思います。介護サービス種別で見ると、「訪問介護(ヘルパー)」の割合が高く、54.4%であることが分かっています。
「通所系介護職員(ディサービス、ディケアなど)」は、28.2%となっています。

介護サービス種別でこの有給取得率を見ると、訪問介護のヘルパーが一番良くない事が分かりますが、この理由について日本介護クラフトユニオンは、「人出不足であるため」と発表しています。

有給取得率の良い介護サービス事業所を選ぶには

これから介護業界に転職を希望されている方、もしくは現在の介護サービス事業所を退職して、別の介護サービス事業所に転職を検討している人にとっては、この有給取得率をひとつの目安として、介護サービス事業所を選ばれる方も多いのではないかと思います。

しかし実際のところ、この有給取得率を公に発表している介護サービス事業所は多くありません。

介護サービス事業所の中には、優秀な介護人材の雇用のために、ホームページなどで発表されているところもあります。しかしこのような介護サービス事業所は一部だけで留まっています。

しかし介護サービス事業所の有給取得率を得る方法があります。

それは、「介護求人サイトに登録する」ことになります。
すべての介護求人サイトではありませんが、介護求人サイトの中には、有給取得率を教えてくれるところがあります。

詳しい有給取得率が分からないとしても、介護サービス事業所に問い合わせてくれる介護求人サイトも多くあります。

このようなサービスを積極的に使うことで、優良な介護サービス事業所に転職することが可能となります。

有給休暇取得率の高い介護サービス事業所の考え方とは

有給取得率が高い介護サービス事業所は、職員に対する処遇の良いところであることは間違いありません。職員を大切にしようという気持ちが現れています。

もちろん有給休暇の取得は、企業の義務であることは間違いありません。職員に対して有給休暇を取得させなければなりません。

しかし多くの介護サービス事業所は、それだけ余裕のある人員配置をしているところも多くありませんので、それでも有給休暇をさせようという気持ちのある介護サービス事業所は、やはり職員を大事に思っているという判断ができるでしょう。

みなさんも優良な介護サービス事業所を選ぶ規準の1つにして頂きたいと思います。