喪失体験がうつ病や意欲低下を招く!寄り添うケアでしっかりサポート

寄り添い合う

人との別れは心に大きな傷を作ります。

それが身近な人物であればあるほどショックは大きく、立ち直るまでの時間は長くかかるものです。

高齢者になるにつれ、愛する家族や大切な友人との別れを迎えることが多くなりますが、その喪失体験をきっかけにうつ病や意欲低下に陥ってしまう方は決して少なくありません。

利用者様が大事な人物との別れをしっかりと受け入れて前に歩むことができるよう、喪失体験について正しい知識を身につけていきましょう。

「私が支えてあげないと!」は大きな間違い

喪失体験とは自分にとって大きな価値のあるものを失う体験であり、仕事や趣味、大切にしてきた宝物、ペット、家族など人によってその対象は大きく異なります。

その中でも大切な人やペットとの死別は一際ショックが大きく、そう簡単に受け入れることはできません。

一般的に、死別による喪失体験の精神的ダメージが最大になるのは失ってから半年前後だといわれています。

葬式の準備やその他の対応に追われることで一種の興奮状態を起こしていた心が時間の経過とともに少しずつ冷静さを取り戻す。

しかし、失われたものによって開いてしまった穴はあまりにも大きく、それを埋められる代わりのものはそう簡単に見つけることができない。

その精神的ショックから、うつ症状や意欲低下といった症状が発生してしまうのです。

このような姿の利用者様をどうにかして元気付けようと、介護士として関わっている私たちが激励や叱責を行っては絶対にいけません。

介護という仕事を通じて利用者様の様々な部分を知ることで唯一無二の理解者になった気になってしまい本来の業務の枠を超えて精神的な部分までサポートしようとする介護士をたまに見かけますが、私たちは心理カウンセラーとして関わっているわけではなく、ましてや家族や親友のように一生側で支え続けられるわけでもないのです。

その無責任な行動は思いやりや優しさではなく自己満足でしかなく、介護士として行うことが許されている業務範囲を超えた違反行為であり、安易な声掛けや気遣いが結果的に精神的ダメージを更に大きくさせてしまうことだってあることを十分に理解しておく必要があるでしょう。

チームによる寄り添いケアで穏やかな時間を

私たち介護士が失ったものの代わりになることはできません。

ですが、その悲しみを理解し、寄り添ってあげることはできます。

利用者様が大切な相手を失った悲しみを自分の中でうまく処理することができていないことに気付いた場合には、すぐに所属する介護事業所の責任者や管理者に報告し、ケアマネージャーを中心としたチームケアで包み込むようなケアを提供してあげましょう!