認知症・介護

スタートでつまずかない!新介護職員に必要な基礎知識

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晴れて介護士として就職が決まっても、まったくの未経験の場合、勤務が始まるまでは不安ですよね。

オムツ交換や入浴補助であればどういうものかイメージしやすいですが、その他のことは、周囲に高齢者のいない環境で生活しているとなかなかわかりません。

勤務初日までの残された時間、羽を伸ばしてノビノビしよう!なんて思っていませんか?実は、勤務が始まる前の今だからこそ知っておくべきことがあります。

安心して勤務初日を迎えられるように、心と体の準備をしっかりとしておきましょう。

①爪は伸びていませんか?

介護士として爪の短さは大切なことです。排泄や入浴の介助を行う介護士は、たとえ手袋を使用しても業務の区切りには手を洗います。爪が長いままでは十分な手洗いが出来ず不衛生です。また、何より相手を傷つけてしまいかねないことが一番の問題となります。

高齢者は、食事の摂取量が減り栄養状態が低下したことや、体が痩せて皮下脂肪が少なくなったことなどから、少しの力でも跡が残りやすくなったり、ほんの少し何処かにぶつけただけでも大きな痣になってしまうほど、様々な機能が弱くなっています。

そのため、ほんの少し爪が引っ掛かっただけで、『表皮剥離』といって皮膚がめくれてしまうことがあります。一度皮膚がめくれてしまうとなかなか治りにくく、傷口からの細菌感染などの新たなリスクや職員に対する不信感も招きます。

医療や介護の現場には、危険を未然に防ぐために思わずヒヤリ、ハッとした事象を挙げ改善や注意を促す『インシデント』と、事故につながってしまった時に書かねばならない『アクシデント』という報告書が存在します。

万が一怪我を負わせてしまった場合、必ず報告書を提出しなければなりませんが、“報告書を書かなければならないことをしでかしてしまった”という心理的負担は相当なものです。

介護士として、『インシデント』や『アクシデント』を書く機会もいずれ出てくるでしょう。これらの報告書は、介護の質をより高めてくれる気づきになるという前向きな捉え方もあります。ですが、書かないで済むならその方がいいのはいうまでもありません。

②脱がせるのも着せるのも順番がある

勤務が始まって間もなくは、簡単なものから覚えてもらおうと、入浴時の脱着の介助を頼まれることがあります。ただ脱がせるだけ、ただ着せるだけと簡単に考えがちですが、もしも体の片側に不自由がある場合は注意が必要です。

病気の後遺症で麻痺があったり、けがにより動かせる範囲に制限がある方を『患側』、何もない健康な方を『健側』と呼びます。脱着の際は『健側』から『患側』の順に脱がせ、『患側』から『健側』の順に着せます。そうすることで、洋服の生地の伸びを利用し無理な力を加えずに脱着させることが出来ます。

順番が異なると、脱臼の原因になったり、無理に動かしたために苦痛を与えてしまうことになります。また、袖を通す時は手を握るといいです。そのまま着せようとすると指が袖口や途中で引っ掛かっていても気づかず、けがをさせてしまうことがあります。ズボンや靴下も同様に、常に指を引っ掛けないように意識しながら穿かせます。

最初は見よう見まねでよくわからなかったり、脱着させることに必死で間違えやすいですが、慌てないように確認しながら行ってください。

③指輪やピアスは外しておく

これは、施設により異なります。実際にアクセサリーを身に着けて勤務している介護士は大勢いるからです。基本的な考え方として読んで下さい。

介護士は、介助をする際には体全体を使って支えたり持ち上げたりします。小手先で行うと腰を痛めやすく、体に負担がかかるからです。『トランス』といってベッドや車いすなどに移乗させる時は、首に手を回してもらうこともあります。

体全体、どこでも触れる可能性があるので、引っ掛かったり外れるおそれのあるものは最初から身に着けない方が安心です。

高齢者は、同じ体勢でいることで皮膚が赤くなったりただれる『褥瘡』を起こしやすいです。自分で体の向きを変えられない寝たきりの人は特に『褥瘡』になる危険性が高くなります。一度なるとなかなか治らず、ひどいものだと症状が進み『ポケット』と呼ばれる大きな穴が開いてしまうこともあります。

もしもベッドや車椅子に落として気付かなかった場合、ほんのわずかな時間でも『褥瘡』になってしまうかも知れません。

また、認知症が進み食べていいものとだめなものの区別がつかなくなっていると、誤って口に入れる『誤食』の原因となり、最悪のケースでは窒息を引き起こす可能性があります。

何も引っ掛かりのないTシャツとジャージを制服にしている施設がある一方で、ポロシャツとボタンのついたズボンが制服になっている施設もあります。考え方は様々ですが、なるべく無用な不安の種は持ち込まず、仕事に集中できた方がいいのではないか……と、筆者は思います。

介護は気持ちも力加減も“優しく”が大事!

介護士は、常に危険を想定し察知して未然に防がなければならない、気の抜けない職業です。いつもアンテナを張り巡らしていなければならず、精神的にも肉体的にも疲れます。

ですが、高齢者との関わりの中で学ぶことも多く、実りのある日々を送ることが出来ます。

今不安に思っていることや心配なことは、いずれあなたの自信になります。最初はゆっくりで構いません。いつか最強の介護士になれると信じて、一日一日を大切に過ごして下さいね。

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