自分に合う介護施設の選び方・見つけ方

求人情報をチェックしていると、必ずといっていいほど介護士の求人を目にしますよね。

しかし、施設によって仕事の内容や求められるスキルに微妙な差があります。

まったくの未経験だけど大丈夫かな?

子育てしながらでも平気かしら?

休みやすさやお給料は?

と何かと不安の大きいあなたに、施設の形態別にその特徴をお伝えします。施設選びの参考になさってくださいね。

特別養護老人ホーム

通称特養と呼ばれるこの施設は、
介護認定調査を受け要介護度3以上に認定された、日常的に介護を必要とする高齢者が入居する施設です。

運営主体は社会福祉法人や地方自治体など公的な機関です。比較的安い費用で利用できるため、順番待ちができるほど人気となっています。

一人暮らしの方はもちろん、家族がいても完全入居となりますので、施設は24時間、365日休まず稼働します。そのため、お盆や年末年始にまとまって連休をとることは厳しいかも知れません。

集団生活を円滑にするために、一日の予定が時刻通りに進められます。食事や排泄、入浴の介助が業務の中心となりますが、特養の場合は順番待ちが出るほど定員目一杯まで受け入れている場合が多く、少し慌ただしいです。

介護度が3以上と高めなため、認知症を患っていたり病気の後遺症などで体が不自由であったりと、入居者は様々な形で介護士の手助けを必要とします。

病気の状態によっては暴言や暴力を受けることもあり、仕事を覚えるのと同時に、入居者それぞれの癖もつかまなければなりません。

入院による加療を必要としない健康状態であることが入居の条件となっているため、看護師の数は少なく介護士中心で業務を行います。

厚生労働省のデータによると、平成27年の介護職員の給与平均の中では、特養が311,860円と最も高い結果が出ました。これには、夜勤や資格に対する手当が当然含まれていますので、無資格の新入職員として勤務する場合、少し差し引いて考えるべきでしょう。

将来、給与が上がるかも知れないと希望を持つことも可能ですが、給与が高いということはそれなりに仕事がきついと見ることもできます。

デイサービス

デイサービスは、一軒家などを利用した家庭的な小規模のところから、お泊りの出来る居住型施設併設のところまで様々です。介護度は比較的低い方が多く、中には要支援1及び2で通う高齢者もいます。

入浴サービスや食事を提供しながら、日常生活に必要な動作の維持を目的としてリハビリを行ったり、介護士や利用者同士での会話を楽しんだりして過ごします。

介護度もそれほど高くないため、コミュニケーションも問題なくとれることが多いです。もちろん介護士の基本的な業務である食事・入浴・排泄の介助は行いますが、介護的な要素はそれほどありません。

デイサービスの肝となるのは皆で一緒に歌ったり体操をしたりといったレクリエーションです。壁一面に飾るような大きな制作に取り組むこともあります。

大勢の前でレクリエーションの司会をしたり、制作の際に利用者の補助的な役割をするため、物怖じしない介護士や、手先の器用な介護士は重宝されるでしょう。

介護経験が浅くてもそれほど採用に影響はしません。介護が初めてという方でも十分勤まります。しかし、送迎業務があるため自動車運転免許は必須です。

デイサービスのみの施設は夕方までで勤務も終わるため、お子さんが幼稚園や保育園に行っている間に働きたい方にはおすすめです。

給与はそれほど高くはありませんが、夜勤もなく日曜や年末年始などは施設自体が休みになるので、シフト制ならではの不公平感がありません。

療養型病院

これは長期にわたって医療のケアを必要とする方のための施設です。病院とはいえ、高齢者以外の患者の受け入れはほぼありません。

介護度も高く、自力で食事が摂れない場合や、意思の疎通さえ難しい場合もあり、生活のほとんどすべての面で介護の手を必要とします。

病院という性格上、中心となるのは医療資格を持つ医師や看護師です。介護士はその下に配置され、補助的な役割を担います。主に健康管理は看護師、日常のお世話は介護士、とあらかじめ決まっていることが多いです。医療行為以外の雑用はすべて引き受ける“何でも屋さん”として扱われることもあるかも知れません。

特養同様、病床数目一杯まで受け入れていることが多く、入浴や排泄の介助により時間がかかります。常に時間に追われ、一日があっという間に感じるでしょう。

医師会に所属している病院であれば、かなり福利厚生もしっかりしています。夜勤はなるべくなら出来た方がいいですが、非正規の場合出来なくても特に問題はありません。

病院の場合、一番ネックなことは“死”です。入院加療を要するほど具合が悪いので、死が訪れるのは無理もないことなのですが、どれだけ割り切って接していても、実際に毎日お世話をしていた患者さんが亡くなるのは本当にショックです。

死に至るまでの間にも、徐々に、そして確実に衰えていく姿を目の当たりにする機会が多くあります。介護士に医療行為は認められていませんから、助けてあげられない無力感を感じることもあります。

しかし、たくさんの死に触れ、命について見つめ直すことが、あなたをきっと成長させてくれます。介護士という仕事の意義を、改めて感じることが出来るでしょう。

大切なのは諦めないこと!

同じ介護士でも、選ぶ施設が違うだけでこんなにも違います。

施設の雰囲気や人間関係まで含めると、自分に合った職場と巡り合うのは本当に困難です。

ですから、決して一度の失敗で諦めないで下さい。

たった一つの施設が、介護という仕事のすべてだと思わないで下さい。

あなたを必要としている施設が必ずあります。

自分の得意なことやこれまでの社会経験などを踏まえ、どんなことが出来るか、どんな介護士になりたいか、じっくり考えてみて下さいね。