“誰にでも出来る”は間違い! あなたにしかなれない介護士を目指そう!

介護と聞いて、あなたがイメージすることは何でしょうか。

かつて、きつい・汚い・危険な職業を指して使う3Kという言葉がありました。最近では、介護職も含まれるそうです。

しかし、一見するとネガティブに捉えられがちなこの“3K”も、介護士として働く上で非常に重要なポイントでもあります。本日は、介護士を目指そうか迷っているあなたに、介護業界の実態も含めてお話しさせていただきます。

①きつい

介護職に当てはめれば、夜勤をはじめとした交代勤務でしょうか。確かに、要介護者が帰りたくてそわそわしたり、眠れないと騒いだり、施設の中を徘徊したりと、夜間は不穏な状態になるケースが多いため、きついかも知れません。

日中とは違い夜間はスタッフも少なくなりますから、限られた人数で問題に対処する必要があります。突発的なトラブルに追われて、通常業務が全然終わらない!と焦ることもあります。

しかし、入職してまだ間もない、右も左も分からないうちからすぐ夜勤をやるように迫られることは決してありません。

夜勤専門となると別かもしれませんが、大抵はしばらく日勤帯で慣らしてから夜勤帯へ移行します。そのため、夜勤を始める頃には、介護職としてのスキルがある程度身についているわけです。

また、介護と聞いて劣悪な人間関係を思い浮かべる人もいるでしょう。確かに気の強い人、はっきりものを言う人の多い印象です。

しかし、女性が中心となることの多い職種ではよく見られる光景です。介護に限ったことではありません。介護はチームプレーですから、ある程度うまく立ち回ることも必要です。

②汚い

これは、主に排泄に関することでしょうか。排泄介助は、介護職に対するイメージの根幹を為す部分であり、多くの人を介護職から遠ざけている要因でもあります。

排泄の介助とは、有り体にいえば尿や便に関することですから、拒絶する気持ちも理解できます。汚いから絶対やりたくない!という人に、あなたも毎日してるでしょ、と理屈で説いたところで無意味です。

しかし、介護職に就いている人は、尿や便にまったく抵抗がないのでしょうか。

これについては、間違いです。他人の尿や便に抵抗がない人などいません。衣類や寝具を汚した時などは、対処に困り途方に暮れることもあります。介護士はすべてを赦し、すべてを愛する聖人などではありません。

ですが、『汚い』と思うことは、介護士として働く上で、大切な感情です。

介護士として働いていくうちに、尿や便を汚いと思う気持ちが、慣れによって麻痺することがあります。最初はオムツ交換で使用した手袋を外した後、念入りに手を洗っていたのに、衛生観念が薄れたら雑になります。

これは、物凄く危険です。ほんの少しだからと、素手で行うこともありますが、その油断が大事故を引き起こす可能性があります。

尿や便を介して病気に感染することがあり、たとえ免疫力のあるスタッフ間では平気でも、媒介させてしまうことで集団感染を引き起こす恐れがあります。

毎年冬になると猛威を振るうノロウィルスやロタウィルスに限らず、食中毒の原因になるウィルスは一年中あるため、油断は禁物です。

介護士は、時に吐物や血液で汚染された衣服などの処理にあたることもあります。汚いと感じ、汚いからこそ適切な対処をすることが何より大切なのです。汚いと思うことを、決して忘れないようにしましょう。

③危険

これは、介護業界全体が抱える問題です。介護職は常に危険と隣り合わせです。要介護者にとってのリスクを予測して、取り除かなければなりません。

要介護者にとってのリスクとは、

・転倒事故

・誤嚥

などが考えられます。この二つは日常生活に密接して起こりやすく、予後に与える影響も大きいため、特に注意しなくてはなりません。

他の職業の場合、業務上のミスは何かしらリカバーの方法があるものです。しかし、介護士のミスは要介護者の人生を大きく変えてしまう恐れがあります。

転倒による骨折は、高齢者にとって回復の難しいものです。入院をきっかけに寝たきりになり、認知症がすすめば、もう二度とこれまでのような生活は出来なくなるかも知れません。

嚥下の機能が落ちた要介護者が起こしやすい誤嚥は、肺炎を併発する確率が高く、最悪の場合命に関わる大変重大な事故です。場合によっては訴訟に発展するリスクすらあり、介護士の人生に及ぼす影響も計り知れないでしょう。

介護は、何気ない行動が思わぬ結果を生むことがあります。今日大丈夫だったからといって、明日も同じやり方でいいとは必ずしもいえません。

常に危険予測を怠らないことで、防げる場合があります。

単なるルーティンワークと思わずにきちんと要介護者の様子を見て、慌てず落ち着いて介護を行えば、いち早く危険を察知することが出来ます。

慢心は油断を生みます。臆病でいるくらいがちょうどいいかも知れません。

今からだって遅くない!

介護士を目指すのに、年齢はさほど重要ではありません。たとえ資格や経験がなくても、知識や技術は後からいくらでも学ぶことが出来ます。良い介護士の条件は、勤続年数が長いことではないのです。

介護士という職業が、門戸を広く開けているのは、誰にでも出来る簡単な仕事だからではありません。小さなコミュニティを形成する介護施設においては、社会人としての経験が多いに役立ちます。

見慣れない光景に、初めは戸惑うかも知れません。辞めたいと思う瞬間が何度もあるかも知れません。それでも、世代を超えて通じ合える喜びは、何物にも代えがたいものです。

案ずるより産むが易し。

あなたも挑戦してみませんか。