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家族会議を開いて決めておく事

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家族で話し合って決めておく事

これまでに在宅サービスを整えたり老健を利用したりして、ホームを探す時間を確保してきました。
これだけでもかなりの労力を使った(使っている)ことと思います。
しかし、本当のホーム探しはこれからです。
特養の申し込みを済ませ、老健を利用していると仮定して、3ヶ月前後で「住む」ホームを探すとなると時間はあまりありません。
2、3日休むのも良いですが、気持ちが切れる前には次の行動に移りましょう。

ここで私が「住む」ホームとカテゴライスしている施設を紹介していきます。
・特別養護老人ホーム(介護老人福祉施設)
・グループホーム(認知症対応共同生活介護)
・住宅型有料老人ホーム(サービス付き高齢者住宅)
・介護付有料老人ホーム(特定施設入居者生活介護)

です。

老健退所後の行き先としては、自宅か、大体上記の中から選択することと思います。(体調が悪く、常時医療的な処置や医療職の観察を必要とする場合は「病院」である療養型病床を探すこともあります。)
特養については申し込みが済んでいることを前提としていますので、特養以外の3つについてをお話しします。特養申し込みがまだで、申し込むつもりの方は両方進めてください。

ご本人の当面の生活を確保したところで、まずすることは家族会議です。
兄弟を全員招集し、状況に応じてご本人、健在であればご本人の配偶者にも来てもらいます。あとは家族関係に応じてお嫁さん、お婿さんなど関係者を集めます。
全員集まるのが難しくても、連絡だけはこまめに取りましょう。
話し合うことは以下の6つです。

① ご本人について、誰がキーパーソンになるのか
② 純粋にご本人だけにかけられるお金はいくらか(初期費用と月々の費用)
③ 自宅で生活することは可能か。また、それを望むか。
④ ご本人のために、家族ひとりひとりがどのくらいの時間協力できるのか
⑤ ご本人の最期をどのようにするか
⑥ ご本人にかけた労力の対価について
です。

次回は、これらを一つずつ見ていきましょう。

家族会議で6つのことを決めておくといいとお話ししました。
それらをひとつずつ見ていくことにします。

① ご本人について、誰がキーパーソンになるのか
キーパーソンとは、ご本人のことについて、施設やサービス事業者と連絡・相談をする人です。在宅であればケアマネージャーさんと連絡を取ったり、サービス利用中にご本人に何かあった時に真っ先に連絡が行き、話し合いの中心になる人です。子どもでいう保護者のようなものでしょうか。

施設に入居する場合、大体キーパーソンを1人決めてくださいと言われます。

高齢者の場合、子供がたくさんいたり、逆に親族がいなかったり、ご本人に何かあった時にどこに連絡したらいいのか分からないということがよくあります。

親族がたくさんいる場合等、色々な人にばらばらに情報が来てしまい、あとで問題になるよりも、あらかじめ決めておくのが家族にもサービス提供側にも良いと思います。

最初にみんなで話し合い、中心となる人を決めておいて細かいことはその人が決められるようにしておきましょう。

② 純粋にご本人だけにかけられるお金はいくらか
これも重要なことです。年金などの収入のうちご本人に毎月いくら使えるのか、初期投資(?)はどのくらいできるのか、親族から援助できるのは毎月いくらなのかを計算しておきます。

配偶者が健在の場合は配偶者の今後についても頭に入れて、無理のない金額を出します。

自宅で一緒に暮らす場合、夫婦の片方だけ施設に入ってもらう場合などケースバイケースですが、自宅がある場合その処分なども絡めて一度しっかり考えます。

③ 自宅で生活することは可能か。また、それを望むか。
病院から退院し、老健に入所したばかりの状態では、まだ家に帰れるのか分からない、と思う場合も多いでしょう。

しかし、それを見極めてから動いたのでは遅いのが現実です。

何せリミットは3ヶ月前後。自宅に帰る場合は1ヶ月ほど前からケアマネージャーさんを探すのでも間に合いますが、施設探しはそうはいきません。

なので、例えば「目を離して2時間一人にしておいても大丈夫な状態」であれば家に帰す。など、食事、お風呂、トイレ、目を離せる時間等を考えた上でできるだけ具体的にどのような状態であれば家に戻すのか、それはいつの時点で判断するのかをあらかじめ決めます。(遅くとも老健退所の1月前には決めたいところです。)

決めた上で施設探しも進めます。ご本人が回復して施設探しが無駄になったとしても、近い将来役に立つかもしれませんし、いざ帰れないとなった時に慌てて変な施設に入るよりマシです。

老健入所中は面会時にできるだけ細かく本人を見、話して、職員さんに様子を聞き、この状態で家に戻したらどのような生活になるかをできるだけ具体的にイメージします。

在宅で使えるサービスを大まかにでも調べてみるとイメージがしやすいです。

入所前にケアマネージャーさんがついていたのなら相談してみましょう。

ケアマネージャーさんがいなければ老健の支援相談員かケアマネージャーさんを捕まえて聞くと教えてくれます。

家族会議の中身について考えていきます。

① ご本人のために、家族ひとりひとりがどのくらいの時間協力できるのか
これによって、特に自宅に帰れるかどうかが左右されます。
各自が無理のない範囲で協力できる時間と日にち、曜日を出し合います。
ここはもうバイトのシフトを組む勢いで共有しておくといいと思います。ただ、あくまで無理のない範囲で、です。

この情報はキーパーソンに集約しておくと何かと便利です。

他に、人数が多ければ連絡網的なものも決めておくといいかもしれません。

② ご本人の最期をどのようにするか
いい機会なので最後についても話し合っておきます。
その時は、いつも突然やってきます。
ご本人、配偶者の思いも確認し、最後はどこにいたいのか、癌などになった場合、苦痛を伴う治療も望むのか、ご本人が意思表示できない場合、救命処置は望むのか、禁酒やカロリー制限などを医師から勧められたときに、健康維持を取るのか最後に好きなものを食べたり飲んだりすることを取るのか、などについて一度話に出しておきます。

今そんなことを話し合うなんて不謹慎だ、という人もいるかもしれませんが、何度も言いますがその時は突然やってきます。

各自の考えを確認しておくだけでもずいぶん違うと思います。

③ ご本人にかけた労力の対価について
老健入所までこぎつけたのならばお分かりかと思いますが、介護はきれいごとではありません。
在宅介護ならば言うに及ばず、施設に入所していてもご家族、特にキーパーソンさんにはかなりの負荷がかかります。

施設に入っていたとしても、体調を崩したとなれば連絡が来ますし、受診が必要・入院するなどという時には付き添わなくてはなりません。

足りないものがあれば買っていかなければなりませんし、毎月の支払いや各種手続き、お金の管理も生じます。

家族の事ですから細かいことはいいかもしれませんが、キーパーソンは金銭的な援助はしない、等、みんなが納得できる着地点をあらかじめ決めておくと後でもめることが少ないと思います。

次回は家族会議で出した初期費用と月々の費用に合わせて、具体的なホーム選びについて考えていきたいと思います。

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