寝たきりの高齢者に多く見られる起立性低血圧ってどんなもの

赤いアネモネ

介助時、ベッドから起きてもらったところ、急に青ざめられて慌ててベッドに横になってもらった事はありませんか?

これは、長時間横になっていたために起こる「起立性低血圧」が原因かもしれません。

起立性低血圧の原因は?

高齢者に起こる起立性低血圧は廃用症候群のひとつで、寝たきりの高齢者に多くみられる症状です。

寝たきり状態の血液の流れは、頭と下肢が水平なので心臓のポンプもさほど大きな力を必要とせず、ポンプ機能は徐々に弱まってきます。

そこで、急に座位や立位で頭が高い位置になると、一気に血液が下肢に下がり、頭への血流が少なくなります。

通常ならば、心臓のポンプが活発に働き血液循環を回復させるところですが、ポンプ機能が低下している為に、一時的に血圧が低下してしまうのが「起立性低血圧」です。

起立性低血圧ってどんな症状がみられるの?

起立性低血圧の主な症状は「立ちくらみ」と「めまい」です。

人によっては頭痛や顔面蒼白などの症状もみられ、ひどい場合には意識を失う場合もあります。

起立性低血圧は起床時や椅子から立ち上がる際にみられるため、介助するスタッフは立ち上がり、移乗介助の時の観察に特に注意をしたいものです。

また、起立性ではないものの、高齢男性はおしっこを我慢したあとに排尿すると、脈拍が急激に減少して血圧が低下し、めまいや失神を引き起こすことがあります。

60歳以上になったら男性の方はおしっこを我慢するのはやめておきましょう。

起立性低血圧の対処法

起立性低血圧が疑われる場合には、足元を30°挙上することで症状が軽減します。

対象者が車いすに座っている場合には、介助者は車いす後ろの足元にある突起(ティッピングレバー)を踏み、足元を浮かして頭を心臓と同じ高さにします。

症状が改善するまでそのままの姿勢をとり徐々に身体を戻しましょう。

また、寝たきりの方の起立性低血圧の予防には、

1.急激な体位変換を避ける

2.ゆっくりと移乗介助をおこなう

3.ベッドで過ごしている時も、頭を高めにし上半身を斜めにするためにギャッジアップしておく

などの対策をとることがおすすめです。

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