高齢者のかゆみを放っておくと傷だらけになるかも

赤いバラのオベリスク

入浴介助でお年寄りに服を脱いでもらうと全身傷だらけ!
「もしかして虐待!?」
なんて頭によぎった経験はありませんか?
しかし、ちょっと待って。
それはもしかすると老人特有の乾燥によるかゆみかも。

お年寄りの皮膚の特徴

年齢を重ねた肌は、皮膚のターンオーバー(生まれ変わり)機能が低下します。
ターンオーバー機能の低下は、肌表面を保護する水分と皮脂を減少させ、乾燥によって強いかゆみをもたらす原因に繋がります。
また、肌のハリや弾力も低下するので、少しの衝撃でもアザができやすい状態となります。
年を取ると身に覚えのない傷やアザが多くなるのはこのような理由があるのです。

お年寄りにこそ重要な「スキンケア」

「もう歳だから肌のお手入れなんて必要ないわー」なんておっしゃるお年寄りも多いのですが、年齢を重ねターンオーバーが低下した肌だからこそスキンケアが大切なのです。
ここでは入浴介助の際に気軽におこなえるスキンケアについてご紹介しましょう。

身体は「泡」で洗う

入浴介助のとき、ついついやってしまうのがタオルに直接ボディーソープをつけて身体を洗う方法。しかし、油分が少なく摩擦に弱い高齢者の肌には刺激が強すぎます。
身体を洗う時にはボディーソープを洗面器に1~2滴たらし、シャワーで泡立てます。そうしてできた泡を手にとって優しくマッサージするように洗体するとよいでしょう。

入浴後はボディークリームや化粧水で全身を保湿しよう

ほとんどの施設がお風呂上りに身体には何も塗らずそのまま服を着てもらっている現状。
しかし、肌トラブルを予防するためには入浴後のスキンケアは必須です。
家族への要望が可能であれば、入浴後に使用するボディークリームや化粧水を用意してもらうとよいでしょう。
しかし施設側で用意しなければならないなら、自家製の保湿化粧水をつくってみるのもおすすめです。

★保湿化粧水の作り方

材料)
精製水とグリセリン

作り方)
滅菌水100mlに対し、グリセリン小さじ1を入れてよくまぜあわせます。

※使用する容器は前もって煮沸消毒やアルコール消毒をしておきましょう。

痒みが深刻な感染症を招く場合も!?

お年寄りの多くみられる痒みの症状。そのなかでも注意したいのが疥癬(かいせん)です。疥癬は虫の一種で、一人が感染すると一気に集団感染を起こす危険性が高い感染症です。
疥癬には夜に強い痒みがでる特徴がありますから、もしそのような症状が見られた際にはすぐに皮膚科で検査をうけることが大切です。