高齢者施設における脳トレについて「数独(ナンプレ)」

満開の梅の花

この脳トレはクリアの方に主に勧めていますが、知的レベルの高い人が好んで行うようです。

これに取り組む利用者は段階が上がっていくことや継続して行うことを望み、達成感を励みにしています。集中力・論理的思考力を要し、かなり高度な脳の作業になるので、黙々と一心不乱に取り組む利用者が殆どになるので、周囲を静かな環境にするなどの整備が必要です。

また、中断が難しく、30分~1時間ほどのゆとりがある時に取り組んでもらっていました。

一般的に数独(以下、ナンプレ)は問題解決能力を発揮或いは鍛えるのに役立つといわれています。

また、テレビ視聴だと「認知」で止まる脳の働きを「認知から判断、次に行動」という段階を踏んでいき、海馬を鍛えることに繋がるので、既に認知症になった利用者よりも予防として勧めることは適しているようです。

これは偶然ですが、理系の方がやはり好んで取り組まれます。

技術職の人や理系教科の高校の先生、お子さんやお孫さんが理系の仕事に多く就いているなど、一定の傾向はあるようです。

だからといって提案する相手を限定するのは誤りですが、目安の一つにはなり、退屈さを訴える利用者に、入門レベルの簡単な内容から促してみるのも良いのではないでしょうか。

基本的には縦横とも1から9までの数を埋めていくものですが、苦手意識のある方には少ない数のものを提供し、楽しさを感じてもらうようにしています。

ナンプレに限らず、脳トレを行うことで完成または解決した時の快感から出てくる「ドーパミン」が海馬に良い影響を与え、海馬の衰え(=認知症の悪化)を防ぐことが可能になるのはよく知られています。

多種多様な脳トレは、RAS(網様体賦活系)を活性化し脳の神経細胞の減少を食い止め、認知症の予防だけでなく、うつ病の改善にも繋がるので、その点をきちんと踏まえて一人一人の利用者に、どのような題材が適切か考えながら取り組むことが、今の高齢者施設には取り組むべき課題だと実感します。

高齢者施設の増加及び介護サービスへの民間企業の市場参入を認めた現況から、どうしても、利用者の意思尊重という「尊厳を大事にする」ことを大事にするあまり、また、サービス業であるということからも、利用者の契約の存続を維持する営業的なことを重視しすぎて、本来の「ADLの維持」という介護計画から逸脱しがちだからです。

「最も適切な介護サービスの提供」という課題を、より効果的に提供する現場の判断が求められていることに私たちは、向き合わねばならないと考えます。

高齢者の頭の体操、脳トレとはどんなものがあるのか聞いてみました。