高齢者施設における脳トレについて「しりとり」

脳トレで元気に

利用者の中には「子どもっぽい」と敬遠する人もいますが、やりだすと自然と繋がり、コミュニケーションの輪も出来てきます。

テーマの題材は無限にあり、また、取り組み時間を気にせず、途中でも終了しやすい柔軟性のある脳トレです。

解答の際に時間制限を設けてゲーム要素を入れると、緊張感も出て集中して行おうとする意欲が出る利用者と、解答できないと面倒くさがる利用者、やる気をなくす利用者も出るので双方への配慮、特に認知症患者は言葉の回想が難しく、ヒントの与え方などに工夫が要ります。

あまりに大人数では楽しめないので、利用者が多いところは10人前後を1グループとしてグループ分けを行い、職員を分散させる配慮も必要です。

個人で問題をこつこつと解かせるよりも、ホワイトボードを使用して回答を出させる方法でやると、お互いにヒントを出し合うなどして利用者同士のコミュニケーションも取れ、楽しんでやっていました。

また、テーマを決めて回答を絞るのもひとつのやり方です。

例えば、長谷川スケールにも出てくる、野菜や花、果物、魚など、日常的に関わりの深いものにすると、認知症が少し進んだ方でもかなりの回答率でした。

女性は特に、主婦業で食事を作っていたためか、ヒントだけで多様な回答が出てきていました。

その場合、ランダムに回答させてホワイトボードを埋めていくと、二重の回答も防げ、かつ自分たちがどのくらいたくさん回答できたかで、記憶に自信のない人でも満足感を得られたようでした。

できる限り、満遍なく参加者に回答してもらう為に、こちらから指定して回答してもらうなどの工夫が必要な時もありました。

クリアで知的レベルの高い利用者がいると、先に回答をどんどん出してしまうので、彼ら彼女らにもヒントを出す側に回ってもらい、一体感を出すようにして楽しんでもらうこともしました。

別の施設では回答を出すだけでは飽きがくるので、運動ゲームを組み合わせて円陣を組んでもらい、ボールを相手に転がしながらしりとりの回答を出していく試みも行いました。

失敗例としては、人数が7人程度で認知症利用者がいると、左右の人間を認識できず、向かい合わせの利用者にだけボールをお互いに投げ続け、険悪な雰囲気になってゲームを中断せざるを得なかったことがありました。

いずれにしても、人数・病状(特に認知症の度合い)・人間関係など、座席やテーマに一工夫すれば、何回も楽しめる充実した脳トレ兼レクレーションになることは間違いないようです。

高齢者の頭の体操、脳トレとはどんなものがあるのか聞いてみました。