高齢者施設における脳トレについて「算数」

脳トレで元気に

百マス計算や四算(加減乗除)など、個人の能力に合わせて柔軟に対応しやすく、また日常生活でも買い物時など頻繁に使う行為でもあるのですが、なぜか割り算を敬遠する人は多かったです。

掛け算までは小学生で九九を覚えさせられるのと、その当時に頭に入ったことはなかなか忘れない傾向があるので、男女問わず順調に解いていきますが、割り算については思考の柔軟性が落ちているのと、紙に書いて解いていくのが面倒なのか、恥ずかしいのか、促しても断られることが多いです。

引き算でも比較的誤解答が目立ち、注意力の衰えなどが見られます。

何人か話を伺いましたが、買い物に行った時も小銭ではなくお札を出して、検算はせずレシートを見るだけの行為しかしていない、とのことでした。

視力の衰えも理由の一つでしたが、機械で自動計算される便利さに慣れてしまい、自分で検算したりなどをする人は少ないようです。

そういった日常生活の習慣も、算数問題への対応に出てしまうのだと感じます。

簡単な足し算は短時間で解答してしまい、逆に物足りなく感じて飽きが出る短所が出がちです。

加減乗除のどれか一つではなく、2種類に取り組んでもらうようにいつもしていますし、また、百マスというより、二十マス、三十マスの計算シートが一般に広く出回っているので、時間に余裕をもたせて個人のペースで取り組んでもらっています。

脳トレは一般的に男性よりも女性の方が、気軽に、そして継続して熱心に取り組む人が多い傾向があります。

男女の脳の特色ではなく、実生活での長年の慣習でしょうか、男性は施設でも、レクレーションで体を動かしたりや工作などに取り組むことを、「子どもっぽい」と拒否してテレビや新聞ばかり見て、能動的に動かない人は多いようです。

空間認識能力もあるはずなので、ジグゾーパズルなども提案するのですが、「休みたい」とか「疲れているから」と断られがちです。

女性の方が他者に合わせることにこだわりがなく、男性は好きなことしかしたくないという、こだわりの強さがどうしても出てしまいます。

余談ですが、麻雀や囲碁、将棋などには熱心で、終了時間になってもなかなか終わりたがらない人が多いので、定型化された脳トレではなく、例えば新聞によく掲載されている「次の一手」のような、趣味に直結した問題を探していく必要性があります。

脳の衰え予防の必要性をどのように伝え、説得して取り組んでもらうか、これは各施設共通の課題とも言えそうです。

高齢者の頭の体操、脳トレとはどんなものがあるのか聞いてみました。