認知症の症状は人それぞれ

湯の丸高原池のあやめ

認知症予防に関するテレビ番組などが
増えてきた今日この頃ですが、
認知症と言っても症状は人それぞれです。

我が家の場合は、以下のような感じでした。

義父 発症年齢65歳ぐらい
現在75歳

初期の頃は、とにかく何度も同じ話を
していました。
本人の中でテーマがあるようで、
「俺が会社勤めしていたときはな、夜勤が
あって大変だったんだよ」などの話が
始まると、ひと通り話してはまた最初から
話すというのを何十回もくり返します。
10分間で8回ぐらいは同じ話をしていました。
あとは意味もなく出たり入ったり、畑に
行って何もしないで帰ってきたりというのも
一日中くり返していました。
雨の日などは傘もささずに出たり入ったり
して、そのたびに着ていた服を脱いで着替えるので、
洗濯物は増えるし雨で乾かないしで、
家族は大変です。そのうちに着るものがなくなって
しまって、本人はその理由が理解できませんから
とても不機嫌になります。

お風呂に入りたがらないのも認知症の
特徴のひとつです。
どんなに説得しても「嫌だ!」と逃げ回ります。
義父はよくお風呂に入りたくなくて寝室に
閉じこもっていました。

でも、そんな時には一旦、義父の好きにさせておき、
20分ぐらい経った頃、笑顔で
「お父さん、お風呂が沸いたけどぉ?」と
言うと、「あ、そう?じゃあ入らせてもらうよ」と
あっさりOKが出ることもありました。

認知症の人は記憶がうまくできないので、
それを逆手に取った介護方法ですね。

認知症の介護で特に注意が必要なのが、
火の取り扱いです。
主治医の先生に言われたのが、「家の中でいきなり
焚き火を始めてもおかしくないのが認知症です」と
いうことでした。
ものごとのよしあしや、危険かどうかなどが
判断できないので、やりたいと思ったことは
何でもやってしまうのです。

そんなわけで、義父が家にいるとき、私たちは
家を空けることができませんでした。
犬を飼っていたのですが、犬の命を守るためにも、
決して家を空けないようにしなければなりませんでした。

また、義父は玄関前に体育座りをしていることが多く、
訪問販売系の人が来たときが心配でした。
家族が知らない間に何かを買う話をつけてしまったりと
いう危険性もあります。
だからと言って、「家の中に入ってね」とひと言でも
言おうものなら、殴りかかる勢いで怒るので、
むやみに注意もできませんでした。

認知症の人は、怒りっぽくなることが多いようです。
怒り出すと手がつけられないので、怒るきっかけを
与えないように注意して生活するというのがベストです。

たとえば大切なものがしまってある場所に近づいて
困ったときには、「ちょっと。そこには行かないで」と言うと
怒るので、「お茶が入ったんだけど、いかがですか?」などと
声をかけ、注意をそらすようにします。

よく言われる「財布を盗っただろ!」のようなことは、
義父の場合は言わないです。

認知症に対するイメージはいろいろあるかと思いますが、
本当に人によって様々な症状が出ます。
介護者の苦労も人それぞれです。

周囲に認知症のご家族を介護している人がいたら、
できるだけ話を聞いてあげて、協力できることがあれば
どんどんしてあげてください。