認知症の方が精神科病院に入院する際に、知っておくと助かること

赤い薔薇とワイングラス

今日の日本では、高齢社会となり、それに伴い認知症に陥ってしまう方々も年々多くなっています。
彼らは、自宅以外では、一般的には老人施設や、認知症に特化したグループホームなどに入所しているようです。
ですが、認知症と併せて、老人性うつ病などの精神疾患を患うケースもあり、その治療のために
精神病院への入院が必要とされることも多いのです。

基本的に入院をするときは、本人が同意してはじめて成り立つものだとされています。
そんなことは当たり前だと思われるかもしれませんが、精神病院ではその限りではないのです。
認知症の方の場合は、判断能力が低下しており、病識がないことも多く、治療入院への同意が得られない場合も少なくないのです。

だからと言って、強制的に入院させることは、本人の人権を侵すことにもつながってしまいます。
では、どうすれば良いのでしょうか?

そのような場合は、彼らの家族の同意を得て、はじめて入院の許可がくだされることになります。
ですが、いくら家族と言えども、口約束だけで簡単に治療が行われようものなら、本末転倒です。
そのため、きちんと法的手続きに基づいて、家族も責任と意識を持ちながら、見守っていくことが必要なのです。

このような法的手続きによる入院形態を
★医療保護入院  といいます。

医療保護入院とは、患者が自分や他人を暴力などで傷つける可能性があり、入院治療の必要性があるにも関わらず、本人の同意が得られない場合、家族の同意をもって入院させることができるというシステムです。

ここでは認知症の患者をとりあげていますが、認知症のみにかぎったことではありません。
法律に守られた入院であるので、役所や家庭裁判所などへの書類手続きがもちろん必要となります。

患者に配偶者がいるならば、手続きは比較的シンプルで、住民票と印鑑を用意し、必要書類にサインをするというかたちをとります。しかし、配偶者がいない場合が少々ややこしいため、もしものときのために、こちらも覚えておいてほしいのです。

家族とは、3親等内の血族を示すため、患者の両親、こども、おじやおば、兄弟姉妹、いとこ、孫が含まれます。彼らの誰かが代表となり、(法律上では保護者と呼びます)その方の戸籍抄本と印鑑が必要となってきます。そのうえで、必要書類にサインをすることになります。
もちろん、上記の家族もいない場合は、他人でも責任者となれるため、戸籍抄本が要ることは頭に入れていたほうがよいでしょう。
その戸籍抄本をもとに、家庭裁判所が妥当な責任者としての選任を行ってくれるということになります。

そのうえ、患者本人が入院した日から10日以内に、この手続きを行ってしまわなければならないため、責任者も、必要書類の把握は、しっかりと頭に入れておきたいものです。

患者本人に同意がない場合は、こんなに複雑なものなのか。。。と思われるかもしれませんが、
同意がないからこそ、慎重に、大切に進めていかなれけばならないのです。
それが本当の意味での患者を守り、尊重するということになるのですから。

※医療保護入院にあたっての相談や、書類手続きの申請などは、病院のソーシャルワーカーさんが手助けしてくれますので、もしそのような状態になったときには、共に助け合って行ってくださいね。