高齢者を狙った訪問販売による詐欺にあわないために

線路沿いの紫陽花

訪問販売により、高齢者が高額な商品を購入させられるケースは、少なくありませんが、孫や子供さんを利用し、心配を煽り、魔よけ効果があるという壺や数珠、水晶玉を購入させられたという話をよく耳にします。このような詐欺の例を以下で実際に見ていきたいと思います。

①訪問販売による詐欺の手口

(例1) 突然の訪問で、「おばあちゃん、少し悪いことが続いていないですか?お顔に表れていますよ」等と、高齢者の不安に思っていることや身近な出来事について伺ってきます。会話の中で家族構成を把握し、「息子さんが近いうちに交通事故に遭うかもしれません」、「娘さんが、大きな病気する可能性が高い」等と、予知能力があると偽り、根拠のない話をして高齢者の不安を煽ります。「この水晶玉をお守り代わりに持っていると息子さん(娘さん)は守られます」等と、数十万円の水晶玉を購入させられたというケースは一部の地域では多くみられました。
(例2) 訪問販売にて「お孫さんにいかがですか?」と鉛筆や筆箱の販売が行われたケースがあります。販売員によると、この鉛筆や筆箱を持っていると塾に行かなくても学校の勉強についていけるという話や、有名大学に進学した人や某有名講師はこの鉛筆があったから偉くなれた等ということを謳い販売する手口です。
また、価格も1本1万円の鉛筆や、3万円のペンケースであり、塾に行く費用に比べると断然安いということを売りに多くの高齢者がお孫さんの為に購入しています。しかし、単なる鉛筆やペンケースであり、何の根拠もありません。

(例3) 数珠の販売では、「あなたは、死相が出ています」等と言い、数珠を購入し、毎日身につけていたら大丈夫だと購入させられたケースがあります。死相が出ていると言われ、動揺して購入してしまったものの、後々友人に話したら詐欺ではないかと言われ、お金を返してもらおうと思っても訪問販売で電話番号もなく、どうすることもできないという方もおられました。

②詐欺の問題点と対策

上記の例1~3の詐欺は、どれも根拠がないということに特徴を持ちます。また、消費者に不安を煽り、判断能力を鈍らせることで高額な商品を購入させます。数万円の商品販売の場合、手元にある現金払いが多いのですが、高額な壺や水晶玉などの商品は分割払いにて高額な利息がかかることも少なくありません。高額な利息を取ることによって、債務が終わらず、生きている限り一生支払うようなケースもあります。販売の目的を言わずに突然不安を煽るような言葉を告げ、商品購入に導くことは悪徳な商法です。

高額なものになると大理石の壺の販売が普及しており、500万円以上の契約が強引に行われることも少なくありません。高齢の親御さんや祖父母が健在の方は、高額商品の購入に関しては特に注意して見守りを行うことが大切です。セールスに応じないということは基本ですが、販売手口が巧妙であり、販売目的を最初に言わないという点で高齢者が騙されてしまいます。このような商法があることを理解し家族が気にかけて注意を促すことが大切です。認知機能の低下が著しいご家族をお持ちの方には成年後見制度のご利用も検討されることをお薦めします。