重大な病気のサインかも!?高齢者によくある発熱の原因

オレンジ色の百合

発熱の原因にはさまざまなものがあります。

とくに体力や抵抗力の低い高齢者では、発熱の背景に命にかかわる重大な病気が隠れていることもあり、たかが発熱と侮ってはいけません。

今回は、高齢者における発熱の原因についてお話しましょう。

高齢者の発熱

高齢者は、体力や抵抗力が低くいために、少しの発熱でも軽視すると、命に関わる重い病気を見逃してしまいかねません。少しでも発熱の兆候が見られたら、すぐに熱を測り、原因を特定するために医師の診察を受けることが大切です。

以下に高齢者によくある発熱の原因を挙げてみます。

風邪

発熱の原因としてもっとも多いのは、いわゆる普通の風邪(普通感冒)です。

しかし、体力のある若い人たちと違い、高齢者では、単なる風邪でもひどくなると肺炎を引き起こしたりするため、軽視してはいけません。

肺炎

肺炎は、高齢者にとって、命に関わる重大な病気です。肺炎によって命を落とす人の90%以上は、65歳以上の高齢者によって占められています。

肺炎は、できるだけ早期に発見して対処することが必要ですが、高齢者の場合、発熱に気が付かなかったり、熱があることを本人が医師や看護師に伝えなかったりするケースもあり、対処が遅れてしまうことがあります。

したがって、いつもより元気や食欲がない、痰がからんでいる、などの変化が見られたら、その場でまず熱を測ってみることが、早期発見につながります。

誤嚥(ごえん)性肺炎

65歳以上の肺炎で亡くなる高齢者のうち、半数~70%程度は、この誤嚥性肺炎であると見積もられています。

誤嚥(ごえん)とは、食べ物を飲み込む力が弱まることで、食べ物が気管などに入ってしまうことを言います。食べ物についている雑菌が、気管や杯に入って感染を起こすと、たちまち肺炎になってしまいます。これが誤嚥性肺炎です。

誤嚥性肺炎は、その他の肺炎と同じようにせきや痰などの症状を伴いますが、とくに食事の後にせきや痰、ガラガラ声がひどくなるという特徴があります。

がん(悪性腫瘍)

末期のがんや、がんのサイズが大きい患者さんでは、腫瘍が放出する物質によって、発熱を起こすことがあります。(腫瘍熱といいます)

とくにがん末期の発熱は、気力や食欲の低下を招き、患者さんの入院生活をとても苦しいものにしてしまうため注意が必要です。

膠原病(こうげんびょう)

膠原病とは、本来自分を攻撃しないようにできているはずの免疫システムが、何らかの原因で、自分自身を攻撃してしまうことで起こる病気です。(自己免疫疾患といいます)

重い膠原病では、免疫システムが激しく誤作動を起こすため、発熱を伴うことがあります。膠原病の発熱は、37℃代の微熱が長く続き、下がらないのが特徴です。

褥瘡(じょくそう)

自分で体を起こすことができない高齢者では、寝返りをうつことができないため、腰やおしりの同じ部分がいつも体重で圧迫されることになります。この状態が続くと、最初は軽い床ずれだった傷口が少しずつ広がっていきます。時には、皮膚に穴をあけて、体内の骨が見えるほどの状態になることもあります。これが褥瘡です。

褥瘡の患部で細菌感染(褥瘡感染)が起こると、発熱するこがあります。この状態で適切な対処が行われなければ、感染が全身に広がって、高い確率で命に関わる事態となります。

とくに寝たきりの高齢者がいる場合は、定期的に体の向きを変えてあげて、褥瘡を防いであげることが大切です。

食中毒

細菌やウィルスで汚染された食事を食べると、胃や腸の炎症、いわゆる食中毒が起こり、ひどくなると発熱を伴います。この場合は、強い腹痛や嘔吐、下痢などの腹部症状を伴うことが一般的ですが、それらが見られないケースもあるため注意が必要です。

その他

甲状腺機能亢進症といった代謝を活性化させてしまう病気や、内臓の炎症(肝炎、すい炎、胆のう炎など)でも発熱が起こることがあります。

とくに、胆のうの炎症は、肝臓に隠れた位置であるため発見が難しく、熱が出て初めて見つかるというケースもあります。このようなことがあるため、発熱は見逃してはならない重要なサインなのです。

________________________________________

いかがでしたか。
高齢者にとって、発熱は、重大な病気が隠れているサインである場合があります。
疑わしい兆候が見られたら必ず熱を測る、発熱があれば医師の診察を受けるといった対応がとても大切です。

こちらの記事もどうぞ
高齢者の方が発熱したときはどうすればいいのか?発熱から対処方法まで

発熱は命に関わる!?高齢者の発熱時に取るべき対応