4種類のリハビリテーション専門職について

紫色の花

我が国では、リハビリテーション専門職として、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、視能訓練士の4種類があります。

それぞれ人体の機能回復や応用能力のリハビリに携わる似通った医療職ですが、その役割には明確な区分があります。

今回は、リハビリテーション専門職4種類について、それぞれの役割の違いを比較しながらご紹介します。

理学療法士(PT)

理学療法士は、理学療法という治療方法を使って、日常生活の中で必要な基本的な動作能力の回復のために、トレーニングを実施する医療専門職です。理学療法とは、基本的な動作の回復を目的として、体操や運動、マッサージや音別刺激など行うものです。

具体的には、事故や加齢で手足を自由に動かせなくなった人のリハビリやマッサージ、脳梗塞や脳出血の患者さんの身体的リハビリなどを担当しています。

基本的に、理学療法士が行う理学療法やトレーニングは、医師の指示のもとに医師の診療の補助という形で行われます。

作業療法士(OT)

日常生活に必要な動作能力の回復のためのトレーニングを実施するという点では、理学療法士と似通っていますが、こちらは、理学療法士のトレーニングによって回復した基本的な動作を組み合わせて、応用的な動作や社会に適応するための動作能力の回復を図ることが目的です。

たとえば、理学療法士が、「自力で立ち上がって歩く」、「物をつかむ」という基本的な動作をリハビリした後、作業療法士が、外出や家屋内の移動、家事、入浴や排泄など日常生活に必要な応用動作のリハビリを行う、といった流れになります。また、折り紙や編み物、塗り絵や楽器演奏、ダンスなど、レクリエーションの動作についても、作業療法士が訓練を行います。

作業療法士も、理学療法士と同様に、医師の指示の下で、診療の補助としてトレーニングを実施します。

言語聴覚士(ST)

言語聴覚士は、人間の「話す」、「聴く」、「声を出す」、「食べる」といった動作や知覚に関する能力のリハビリやトレーニング、援助を行う医療職です。

理学療法士や作業療法士が、全身のリハビリを対象としているのに対し、言語聴覚士は、口の中やのど、あごや耳などといった具体的な部位や、言語能力といった抽象的な言葉の能力などに特化している点が特徴です。

具体的には、脳の障害で言葉を話したり理解したりするのが難しい人のコミュニケーションリハビリ、発声の訓練、食べ物を飲み込みにくい人への練習や訓練(嚥下訓練)などを行います。

医師の指示だけでなく、看護師や栄養士、歯科医師、介護福祉士、ソーシャルワーカーなど、さまざま医療職と連携してリハビリを行っており、病院だけでなく、福祉施設や教育機関など、幅広い領域で活躍しています。

視能訓練士(ORT)

眼の機能に関するリハビリと眼科の検査全般を行うのが視能訓練士です。他のリハビリ専門職の中では、「見る」能力というもっとも狭い領域に特化していますが、両眼機能の回復は、対象者の生活の質にもっとも大きな影響を与える部分でもあり、重要な医療職です。

眼の病気や、加齢などで、視力が低下したり、見える範囲が狭くなったりした人に対して訓練による回復を図るほか、眼に関する検査結果の正確な理解や判定などもこなします。

視能訓練士は、主に眼科医の指示の下に、訓練や検査を実施します。

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いかがでしたか。
今後ますます活躍が期待される、リハビリ訓練と機能回復の専門家であるリハビリテーション専門職。
高齢者の介護や援助についても精通しているため、分からないことを質問すると、良いアドバイスをしてくれることでしょう。