高齢者の健康と睡眠の関係

白く咲く花

高齢者にとって、寝たきりや認知症にならず、生き生きとした生活を送るためには適正な睡眠の確保が必要となります。

睡眠の障害や不足がある場合では、記憶や学習機能の低下、注意力や集中力の低下、転倒や骨折などの事故の危険率の増大、免疫機能の低下、意欲の低下など様々な問題を引き起こすことが考えられるのです。

この睡眠時間は短すぎても長すぎても問題があり、睡眠時間が5時間以下の短時間睡眠者と10時間以上の長時間睡眠者は、睡眠時間が6.5~7.5時間の人に比べて死亡率が高くなっているというデータがあります。特に70歳以上の高齢者では顕著です。
また昼寝はその状況次第で高齢者の健康に良い影響を与えるものであることが知られています。

短時間の昼寝は眠気や疲労感を抑え、脳波の活動などを良好にさせるものであることが報告されています。

短時間の昼寝であれば高齢者の脳機能や疲労の回復に有効であり、生活習慣病の予防のためにも有効であるのです。

そして短時間の昼寝のさらなる効用としては、アルツハイマー病の予防因子としても機能してくれるというメリットがあります。

ただし、1時間以上の昼寝を習慣化しているとアルツハイマー病の危険性が2倍に増幅されることになります。

心身の健康にプラスとなる昼寝は30分以下がよいようです。

不眠に悩んでいる高齢者に対しては、1日の過ごし方を規則あるリズムとして過ごすことを意識してもらうのがいいでしょう。

まず朝起きたならば、太陽の光を浴びることを心がけます。

太陽の光は約25時間周期で働いている体内時計を1日のリズムに調整し、様々なサーカディアンリズムの同調を強化することになります。

散歩や軽い運動をしたり、規則正しく朝食をとったりすることも大切なことです。

ただし朝に過度の運動をすると血圧の変動などに悪影響が及ぶため、軽い運動にとどめておくことが必要です。

日中は趣味を楽しんだり、友達や家族と話したりなどして人との接触を大切にしましょう。

老人会などのクラブに参加したり、家事にいそしんだりなど、生活に張りをもたせることが大切になります。

昼食はほぼ同じ時間にとるようにし、食後は短い時間で昼寝を取ります。

眠れない場合には目を閉じて休息しているだけでも脳へ与える負担は減ることになります。

夕方5時程度に軽い運動か散歩をする習慣をつけると睡眠の質は上昇します。

そして毎日決まった時間に夕食を取り、夕食以降の居眠りや仮眠は避けるように心がけます。

カフェインの摂取や、夜寝る前のアルコールや喫煙は避けてください。