老人ホームを探すと決めたら-老人ホームを探す前に①

黄色い薔薇(バラ)

さて、少し落ち着いてきたでしょうか。

これからあなたは両親(と、仮定しましょう)の入居するホームを探すわけですが、老人ホーム探しというのは大変です。

いや、どこでもいいから単に入れてくれるホームを探せればいい、3食出してくれてベッドが確保できればそれでいい。というのなら案外簡単かもしれません。
入院中なら病院の相談室のソーシャルワーカーさんに月々に出せる金額を伝え、言われるがままに転院先や施設に見学に行って申し込めばそれでいいし、家にいるのであればケアマネージャーさんに相談して候補を挙げてもらったり、市役所に相談に行ったりインターネットで検索してよさそうなところに申し込めばいいのですから。
私がご提案したい老人ホーム探しのプロセスは、普通より時間や労力を要する方法かもしれません。早くても1か月、普通にやって2~3か月は週休2日のうちのどちらか1日を費やす覚悟で臨んでいただきたいのです。

そんなに時間がかかるのか!と、お思いかもしれませんが、老人ホームを探す、つまりはほとんどの場合終の棲家を探すということは、本当に人生の最後を過ごす場所を決めるということです。あなたはこれから家を買おうという時に、どれくらいの時間と労力を注ぎますか?
収入と支出を考えて予算を出し、パンフレットを集めていくつもの住宅展示場に足を運んで話を聞き、立地や日当たり、家族とのライフプランに思いを巡らせながら少しでも理想に近い住処を得ようと頑張るはずです。

そのくらいの姿勢で臨んでほしいのです。

老人ホームでの生活というのは、外出の機会は減っていくことが想定され、家族が来なければ食事はホームで出されるものだけ、介護度が重くなってくれば本当に365日ホームの中だけで過ごすなんてこともざらです。もし自分がその生活を送らなければならないとしたらどうでしょう。
介護老人保健施設で相談員をやっていたとき、相談に来るご家族のこのことに対する想像力がとても乏しいと感じました。
皆さんそれぞれ切羽詰まった状況を抱えており、仕事でも責任のある立場にあって子どももいる現役世代がほとんどですから、気持ちは分かります。今まで両親の生活のことを深く考えることなどなかったでしょう。
病院から一日も早く退院してくれとプレッシャーをかけられている場合もあるし、介護者の奥さんが限界の限界まで自宅で頑張ってしまい、今にも共倒れという段階にまで来てしまってから施設を探し始めたり…
切羽詰まった状況を抱え、どうすればいいのか分からない中人づてに聞いた話でここまで相談に来た。なんだかよくわからないがとにかく施設に入ってしまえば安心だろう…という感じです。

老人ホームを探す前に②へ続く

ABOUTこの記事をかいた人

主な経歴は約6年の介護付き有料老人ホームの介護スタッフで、現在3ヵ所目の有料老人ホームで相談員として働き始めたところです。 有料老人ホーム以外にも特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、グループホーム、ショートステイ、デイサービス、デイケア、お泊まりデイの現場も見てきました。 半年間ではありますが、介護老人保健施設の相談員も経験しています。